[C&C for Human Potential / NEC Corporation]

Canna の変更点

本文書では『かんな』Version 1.2 以降の変更点について時間をさかのぼりな がら説明いたします。

1. 『かんな』Version 3.5 における変更点

『かんな』Version 3.5 では『かんな』Version 3.4 に対して以下に示すよう な機能拡張・変更を行っています。

  1. ユーザインタフェースの改善
  2. ファイル拡張子の変更
  3. 辞書の変更
  4. スリムな Canna を作るためのフラグの追加
  5. 旧形式ファイルのサポートとりやめ
  6. SJ3, Wnn のサーバアクセスライブラリのサポートとりやめ
  7. いくつかのコマンドのサポートとりやめ
  8. アプリケーションプログラムインタフェースの改善
(1),(2) の変更は、主に Canna for Windows 95 開発に伴う変更です。

1.1 ユーザインタフェース

(1) 候補一覧のページスクロール

候補一覧の二次元表示時に、画面に収まり切らない候補に関してページ単位 のスクロールアップスクロールダウンができるようになりました。

(2) 一文字選択機能の追加

文節内の先頭あるいは末尾の一文字だけを選択する機能をつけました。C-k および C-d に割り当ててあります。これに伴い、変換中の C-k の機能(部 分確定を行い残り部分を読みに戻す)は C-k への割当が削除されました。一 文字選択機能は例えば、「直出(ちょくしゅつ)」という単語が辞書に無かっ た時に、「ちょくせつがいしゅつ<変換>」→「直接外出」→C-k,C-f,C-d→ 「直出」として入力することができます。

C-k を以前と同じ意味で利用する場合は以下のように定義してください。

(set-key 'tankouho-mode "\C-k" '(bubun-kakutei quit))

(3) bubun-kakutei 機能

bubun-kakutei 機能を追加しました。これはカレントカーソルポジションの 前までの領域を確定させるものです。キーは C-j に割り当てました。

(4) 文字種変換バリエーションの追加

かな文字字種だけでぐるぐる字種変換する kana-rotate、英数文字だけでぐ るぐる字種変換する romaji-rotate、大文字小文字キャピタライズを選択す る case-rotate 機能を入れました。

(5) 文字種変換後の動作がカスタマイズ可能に

文字種変換後、文字種変換部分を確定しないで次の入力を行うかどうかを指 定することができるようになりました。指定するための変数は mojishu-continue で、t または nil を指定します。デフォルト値は t で、 Version 3.4 のときの仕様と同じ「確定しないで次の入力を行う」です。

(6) defsymbol の拡張

ローマ字かな変換の補助を行う defsymbol 機能を拡張しました。入力キー に対して他のキーが入力されたように振舞わせることができるようになりま す。

(例) F1 を押したら全角スペースを入力する。 その時入力キーはあたかもスペースキーであったかのようにする。

(defsymbol ?\F1 ?\Space " ")

(7) defsymbol の動作の若干の変更

defsymbol してある文字については候補一覧表示を行った時にはかならず defsymbol での定義による一覧が出ていましたが、defsymbol で候補が一つ しかないときは漢字の一覧が出るようになりました。

(8) 候補一覧モードにおける操作の拡張

文節伸ばし(C-o)など、候補一覧モードでは直接用いられないキーを入力し たときに、候補一覧を終了し、単候補モードでその機能が実行されるように なりました。

(9) Capitalize 機能の修正

Capitalize 機能を修正しました。例えば、new york に対しては New York となるようになりました。

1.2 ファイル拡張子の変更

各種ファイルの拡張子を Canna for Windows 95 に合わせて、以下のように 変更しました。

    ファイル 変更前 変更後
    ローマ字かな変換テーブル *.kp*.cbp
    バイナリ辞書 *.d *.cbd
    テキスト辞書 *.t *.ctd
    学習ファイル *.fq *.cld

1.3 辞書の変更

(1) pubdic+ の利用

pubdic+ の辞書を簡単に利用できるようになりました。

(2) ユーザ用サンプル辞書とシステム辞書の統合

ユーザ辞書ディレクトリ(user/user) にサンプル辞書がいくつか置いてあり ましたが、これらの辞書をシステム辞書ディレクトリ(canna)に移動しまし た。

1.4 スリムな Canna を作るためのフラグの追加

旧プロトコル互換のためのコードや、ユーザインタフェースライブラリにお けるメニュー部分のコードをコンパイルスイッチで削除することができるよ うになりました。デフォルトでは、旧プロトコル(『かんな』Version 1.x のプロトコル)は削除、メニューはそのままとなります。

これにより旧プロトコルしか話せないクライアントやサーバとの接続ができ なくなります。『かんな』Version 1.x のものとの通信を行なう場合は、旧 プロトコルも利用できるように Canna.conf を書換えてください。

1.5 旧形式ファイルのサポートの取りやめ

以下の旧形式ファイルのサポートをとりやめました。

    とりやめたファイル ファイルの説明
    *.iroha 旧形式カスタマイズファイル
    *.rdef 旧形式ローマ字かな変換テーブルソース
    *.rdic 旧形式ローマ字かな変換テーブル
これにともない、mkromdic の -n オプションも使用できなくなります。

1.6 SJ3, Wnn のサーバアクセスライブラリのサポートとりやめ

RKSj3(SJ3 サーバアクセスライブラリ)、RKWnn(Wnn の jserver アクセスラ イブラリ)のサポートをとりやめました。

1.7 いくつかのコマンドのサポートとりやめ

以下のツール、プログラムのサポートをとりやめました。

    プログラム 説明
    canvert 『かんな』Version 1.x のバイナリ辞書やカスタマイズファイルを Version 2.1 以降の形式のファイルに変換するツール。
    dpwdic 上記 canvert から呼び出される辞書コンバータ。
    itoc 上記 canvert から呼び出されるカスタマイズファイルコンバータ。

1.8 アプリケーションプログラムインタフェース

候補一覧のコールバック API を拡張および変更しました。この API は Windows 95 用 IME のためのものです。kinput2 もこの API を利用してい ますが、kinput2v2 fix2 にて対応済です。

2. 『かんな』Version 3.4 における変更点

『かんな』Version 3.4 では『かんな』Version 3.3 に対して以下に示すよう な機能拡張を行っています。

  1. ユーザインタフェースの改善
  2. アプリケーションインタフェースの追加
  3. その他の変更
本変更は主に Canna for Windows 3.1 開発に伴う変更です。

2.1 ユーザインタフェース

(1) カタカナ自動登録

全角カタカナに字種変換して確定した場合は、そのカタカナを自動登録する ことができるようになりました。自動登録の指定は、カスタマイズファイル を利用して以下のように記述します。

(use-dictionary :katakana "katakana")

(2) コード種別の指定

コード変換の機能を利用してコード入力を行う場合、JIS コード(jis)、シ フト JIS コード(sjis)、区点コード(kuten)の 3 つのコード種別のいずれ かを指定することができるようになりました。コード種別の指定は、カスタ マイズファイルを利用して以下のように記述します。

(setq code-input "jis")

ただし、メニューを利用したコード入力は、JIS コードのみサポートします。

2.2 アプリケーションインタフェース

(1) KC_SETUSERINFO

KC_SETUSERINFO によってアプリケーションからユーザ名などの指定が行え ます。

(2) KC_CHANGESERVER

KC_CHANGESERVER によってアプリケーションから接続しているサーバを変更 することができます。

2.3 その他

メニュー表示をアプリケーションが行ったり、カスタマイズファイルをバイ ナリ形式にしたりすることができるようになりました。

3. 『かんな』Version 3.3 における変更点

『かんな』Version 3.3 では『かんな』Version 3.2 に対して以下に示すよう な機能拡張・変更を行っています。

  1. クライアントサーバ間通信プロトコルの追加
  2. 辞書の同期処理の改善
  3. ユーザインタフェースの改善
  4. premountdics サポートとりやめ
  5. その他

3.1 クライアントサーバ間通信プロトコルの追加

サーバの終了要求を送るプロトコルを追加しました。Version 3.2 までは、 サーバの終了処理はシェルスクリプトで行っており、ロックファイルの有無 でサーバの起動状態を判断していたため、ロックファイルを削除すると、サー バが起動されていても起動していないものと判断されていましたが、 Version 3.3 からは、サーバの終了処理はプロトコルで要求するようになり、 確実にサーバの終了処理が行えるようになりました。

このプロトコルのサポートに伴い、ロックファイルのサポートを中止しまし た。

3.2 辞書の同期処理の改善

サーバが一定時間アイドルであった場合に、サーバ側で辞書の同期処理を行 うようになりました。

3.3 ユーザインタフェースの改善

(1) 単語登録メニューの改善

メニューを利用した単語登録時に表示される品詞および詳細な品詞決定のた めの質問を見直し、わかりやすくしました。

(2) 単語削除メニューの改善

メニューを利用した単語削除時に、Version 3.2 までは辞書を選択した後に、 読みを入力して単語を削除していましたが、Version 3.3 からは読みを入力 すると、その読みを持つ単語が表示され、削除する単語を選択した後に辞書 を選択するようになりました。これによって、以前は削除したい単語が登録 されている辞書がわからないと単語削除できなかったのが、単語さえ指定す れば削除できるようになりました。

(3) カスタマイズファイルの見直し

提供しているカスタマイズファイルをすべて見直し、操作性を変更しました。

3.4 premountdics サポートとりやめ

premountdics ファイルのサポートをとりやめました。

3.5 その他

スタンドアロンタイプとしても make することができるようになりました。

4. 『かんな』Version 3.2 におけるパッチ

4.1 パッチレベル 2 での修正

(これから先、作業中)


1996.11.13 今昭記


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