本ウェブサイトでは、JavaScriptおよびスタイルシートを使用しております。
お客さまがご使用のブラウザではスタイルが未適応のため、本来とは異なった表示になっておりますが、情報は問題なくご利用いただけます。
「ビジネスを止めない」を合言葉に、開発者達の
「止まらない」努力が、お客様のビジネスをバックアップ。
~基幹システムを支えるアプリケーションサーバ開発の舞台裏とは~
いつでも、どこでも、誰とでも、リアルタイムにつながるユビキタス社会が近づいている。今や、経営の命運を握るとさえ言われる、このユビキタス社会への取り組み。企業のシステムにおいては、サプライヤー、消費者など、企業に関わる様々な人々の変化するニーズにいかに迅速に対応し、ビジネスを継続していくかが、重要な課題となっている。そのような中、調達や製造、在庫、販売、財務といった基幹業務システムの役割は、年々多様化しており、その課題解決のための立役者として市場の耳目を集めているのが、日経コンピュータ「第10回顧客満足度調査"Webアプリケーション・サーバー分野"」No.1に輝くJ2EE対応アプリケーションサーバ『ActiveGlobe WebOTX』である。ビジネスを止めずに、ビジネスチャンスを広げ、しかも投資コストの抑制を図るという、ユビキタスインフラの最前線に肉薄してみた。
ユビキタスソフトウェア事業部電子メール、電子ショップ、電子商取引、電子調達、電子政府、電子自治体……。これは、筆者がインターネットという言葉からイメージするキーワードだったのだが、今回の取材を介して、それらのサービス実行基盤として重要な役割を果たしているのが、実は『ActiveGlobe WebOTX』だったということを知る。
そこでまず、ユビキタスソフトウェア事業部の八木 真二郎エンジニアリングマネージャーに、『ActiveGlobe WebOTX』の基礎知識からご教授を願った。
「現在、企業の代表的な基幹業務システムとしては、インターネット対応のビジネスをはじめ、Eコマースや企業間連携などがあり、年々その業態は多様化してきています。『ActiveGlobe』とは、それらのアプリケーションを円滑に動かすサービス構築基盤のことで、『WebOTX』はそのサービス構築基盤の中核パッケージ製品として位置付けられているものです。まだアプリケーションサーバという言葉が一般的になる前の1998年に、CORBAのアプリケーション実行基盤としてVer.1が初出荷されました。
現在は、JavaやWebコンピューティング等の最新の標準技術を採用したミッションクリティカルな業務を支えるアプリケーションサーバVer.6へとバージョンアップしています。」
インターネット・イントラネットの中核パッケージ製品として、今秋最新バージョンであるVer.6.3が出荷予定だと言うが、総勢100名超から成る技術者たちにとって、新規技術への思い入れはひとしおだったと八木エンジニアリングマネージャーは話を続けた。
「基幹業務システムを運用する場合にとりわけ問題となるのは、システムの安定稼働です。特に、インターネット業務システムでは負荷の予測が困難なため、過負荷時にも安定して動作できるアプリケーションの実行環境が求められます。何よりも24時間365日、ノンストップ稼働するアプリケーションサーバが求められており、ひいてはそれが製品の信頼性につながっていくわけですから、この点に関しては努力を惜しまなかったつもりです。今回のVer.6開発では、運用管理面の大幅な標準化と自律機能の刷新がテーマだったのですが、どの技術をどのタイミングで実装するか。また、見直し部分との技術の整合性をいかにスムーズに図っていくか、といった面で人知れず葛藤がありましたね。」
他にも、長年にわたってNECがメインフレームで実績を積んできたオンライントランザクション制御(OLTP)技術を随所に取り入れ、システムの安定動作はもとより、アプリケーションの実行プロセスを分離させることで障害を局所化させたり、デッドロック発生時の再実行などの各種リカバリ機能を実現させている。
このように、サービス構築基盤の生命線ともいうべきシステムの安定稼働を実現すべく、先進のOLTP技術に加えて、障害局所化技術や障害監視機構、キューイング制御が採用されるなど、最新の『WebOTX』には、NECの技術資産を受け継いだ数々のノウハウが実装されているのである。
Webアプリケーションサーバを導入しようとする企業にとって、市場をリードし新たなビジネスチャンスを広げていくためには、常により良いサービスを顧客に提供していくことが求められる。そのためベンダー側でも、めまぐるしく進化を続けるオープン技術の動向から目が離せないと言う。
「今日の業務システムでは、いかに速やかにシステムを構築できるか、いかに構築したシステムの保守性を確保できるか、その上で急激に進化するITの変化にいかに柔軟に対応できるか、といった課題を解決しなければなりません。この前提をクリアして初めて、効率的に基幹業務システムを構築することができるわけです。そこで一つの争点となるのが、いわゆるオープン技術です。最新のオープン技術は、顧客に新しいサービスの提供を可能にし、またビジネスプロセスを大きく革新してくれます。その動向を常にチェックし、新しい技術を自らのシステムに取り入れることが重要で、その点『WebOTX』には、J2EEに準拠したコンポーネント技術や分散オブジェクト技術、Webサービス技術といった最新のデファクトスタンダード技術をいち早く導入しました。その結果、アプリケーションの移植性と幅広いシステムとの相互接続性が高く評価されています。また、J2EE 1.4仕様準拠のライセンス取得は、国内ベンダーとしてNECが初めてであり、基幹業務システムの運用面においても、大幅な標準化に成功しました。」
最新のオープン技術との親和性を強化し、充実した運用管理環境を実現した『WebOTX』。その高次元な製品力同様に、八木エンジニアリングマネージャーの熱弁もまたノンストップで続いていく。
「常日頃から私たちエンジニアは、製品のバージョンアップを視野に入れながら開発に従事しているのですが、だからと言って旧バージョン製品を反古にしているわけではありません。一般的に、海外のベンダーの場合は、数年経って新バージョンが出荷されると、旧バージョンのサポートも終了するケースがほとんどです。でもNECではメインフレームの時代からやってきたことなのですが、旧バージョンについてはお客様が使用し続ける限りサポートしていきます。ひとたび問題が起きれば、バージョンの新旧を問わず、営業と開発チームが密に連携を取りあって、徹夜をしてでも早期解決を図ります。手塩にかけた全ての製品を使ってくださるお客様に、技術者として本当の意味で血の通ったサポートを忘れたくないのです。」
その瞬間、それまで淡々と話されてきた八木エンジニアリングマネージャーの口調がかすかに一変!開発チームを束ねる長としての、熱いプライドを垣間見た思いがした。さらにサポート体制の延長線の取り組みとして、お客様本位の技術ケアを貫いていると言う。その一例が、バージョンアップした製品でも、お客様の意向を踏まえた上で、古いアプリケーションをそのまま動かせるような対応も取っているため、最新の製品にスムーズに移行できるとか。新技術への開発だけに留まらない真摯な仕事ぶりは、日経コンピュータ誌(2005年8月8日号)の第10回顧客満足度調査でサポートNo.1を獲得するなど、着実に実を結んでいるようだ。
八木エンジニアリングマネージャーによれば、『WebOTX』の開発では3つのキーワードに注力したと言う。前段でも話が出た、“お客様のビジネスを止めずに、さらにビジネスチャンスを広げる”アプリケーションサーバであること。そして最後のキーワードが、“できるだけ投資コストを抑制すること”である。
「基幹業務システムの構築において、昨今ますます重要度が高くなっているものに開発速度があります。インターネットビジネスの世界では、市場の変化が激しく、企業戦略もよりスピーディに変更・強化せざるを得ないわけです。」
これらの企業ニーズを受け、『WebOTX』ではJ2EEアプリケーションを効率的に開発し、作成したアプリケーションのデバックやテスト用サーバを標準提供するなど、生産性の向上に寄与している。また、システムの稼働状態や障害発生をリアルタイムに検出・通知し、Webサーバやアプリケーションサーバのパフォーマンスをモニタリングできるなど、システム全体が自律運用によってコスト削減を実現している。
「技術軸の見直しによるコスト削減はもちろん、私たちは製品価格においても、お客様にさまざまなご提案をしています。現在、『WebOTX』は小規模システム向けの『Web Edition』から、高負荷対応の大規模システム向け『Enterprise Edition』まで4つの製品体系からなっており、それぞれシステム規模の拡張に合わせたステップアップが可能です。価格は12万円台からあり、この7月にはJ2EEの標準仕様を搭載した高性能な『Standard-J』(Windows版)が、120万円から50万円に大幅改定されるなど、業界でも話題になったほどです。」
1998年のVer.1誕生以来、さまざまな新技術を採用してバージョンアップしてきた『WebOTX』。ここに来て、J2EEの新しい仕様が登場してきており、Ver.7への着手もそう遠い日ではないようだ。そこで最後に、八木エンジニアリングマネージャーが考えるアプリケーションサーバの完成形について伺ってみた。
「『WebOTX』の開発には、スタンダード技術などの動向も考慮しつつ、市場ニーズをいかに技術者が実現するかにかかっています。我々は、JavaEEやGRID等の新しい技術を取り込み、世界に発信できる製品を確立していきたいと思っています。また、SOA(Service Oriented Architecture)サービス統合の実行基盤として、今まで培った基盤技術に磨きをかけると共に、真に必要とされる技術を誰よりも先に市場に出しつつ、常に新規技術を磨き上げていきたいですね」
ビジネスを止めない、ビジネスを広げる、そして投資コストを抑制するNECのアプリケーションサーバ『WebOTX』。その製品フィロソフィは、まさにメジャー1年目から大活躍を見せる、走攻守3拍子揃ったイチロー選手や井口選手のように、今日もまた更なる高みへと進化を遂げている。
第19回 (2005年11月11日)