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地球温暖化対策の推進のために、企業に対するエネルギー管理の規制が急速に拡大しています。2008年度から試行されているCO2排出権取引制度に続いて、2010年には、改正省エネ法が施行されます。改正省エネ法は大幅にエネルギー消費量が増加している業務(オフィス、データセンター、IT機器等)・家庭部門における省エネ対策を強化するために改正されたもので、企業は2010年3月までにエネルギー使用量を計測して、1500kℓ以上だった場合は国へ届け出て、「特定事業者」の指定を受けなければなりません。報告を怠ったり、虚偽の申告をした場合には、罰則が科されます。もちろん、2010年度に指定されなかった企業も、その後、1500kℓを越えた場合には報告の義務が生じます。このように、企業は今後も継続的なエネルギー管理が求められることになりますが、その内容を認識している経営者は、わずか3割。施行が迫っているにもかかわらず、対応が進んでいないのが現状です。

2009年6月に日本政府が発表した、温室効果ガス排出量の中期(2020年)目標は、2005年を基準にして年15%削減。企業の自主性に期待するだけでは実現は困難であり、目標達成に向けて、環境規制はますます強化されていくと考えられます。環境規制はさまざまな形で企業活動に影響を与えますが、特に顕著なのがエネルギーコスト。アナリストの試算によると、温室効果ガス排出量の算定・報告・公表をする地球温暖化対策推進法では、電力会社の排出権の購入や、天然ガス火力発電設備の開発などから発電コストが増加し、電気料金に上乗せされてエネルギーコストが22.8%上昇。2010年から東京都で施行され、他の自治体でも実施が検討されている東京都環境確保条例では、規定のCO2排出量を超えて電気を使用した場合、排出権の費用が電気料金に加算されるため50%のエネルギーコストの上昇が見込まれています。このように、環境規制によって企業におけるエネルギーコストは増大していく傾向にあるといわれています。
ITシステムの高度化・肥大化、24時間365日のシステム運用、web活用の増加などによって、企業のエネルギー消費は加速度的に増加しています。それにともないエネルギーコストも急激に膨れ上がり、大きな負担になっています。今後もさらなる上昇が見込まれるエネルギーコストの削減は、いまや経営の最優先課題といえます。


改正省エネ法に対応するためには企業全体での年間エネルギー使用量を正確に把握しなくてはなりません。さらに、オフィスやデータセンター、IT機器などにおけるエネルギーコスト削減を実現するためには、「どこで」「どのように」「どれだけ」エネルギーを消費しているのか、明確にする必要があります。企業はまず、具体的な対策や実行スケジュールをたてるために、IT技術を有効に活用し、エネルギーコストの「見える化」に取り組むことが重要です。