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内部統制とは

内部統制強化の必要性

企業の社会的責任(CSR)、コーポレートガバナンス、内部統制

株主重視の経営や企業価値向上が叫ばれて久しい中、近年、有価証券報告書の虚偽記載や粉飾決算などの企業不祥事が相次いで表面化しています。こうした法令違反や非倫理的な行動は、企業の社会的責任の観点からも大きな問題となるため、コーポレートガバナンスへの関心が非常に高まっています。

このコーポレートガバナンスを支える重要な仕組みの1つが「内部統制」です。米国では、エンロン、ワールドコムなどの巨額会計不祥事を受けて、サーベンス・オクスリー法(以降、SOX法)が2002年に制定され、財務報告に係る内部統制についても外部監査人による監査が義務付けられました。

一方、我が国においても、第164回国会において「証券取引法等の一部を改正する法律(金融商品取引法)」が2006年6月7日に成立しました。本法律は2008年(平成20年)4月1日以後に開始する事業年度から適用され、経営者による内部統制の評価・報告と外部監査人による監査が義務化されます。また、2007年2月15日には企業会計審議会・内部統制部会より「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書)」が公開され、実施基準が確定されました。

このように、内部統制強化への取り組みは、上場・非上場に関わらず、今後すべての企業が社会的責任を十分果たしていくために急務であると考えられます。

内部統制とは

内部統制とは、企業経営者の意思に従い、事業を適切に遂行していくための企業内部の管理体制であり、

企業内部(業務)に組み込まれ、組織内の全ての者によって遂行されるプロセス全体を指します。

日本版SOX法とは

日本版SOX法とは金融商品取引法の一部であり、その実施基準が2007年2月15日に公開されました。

実施基準において、内部統制は図のようなフレームワークとして考えられています。これによると、米国SOX法の内部統制フレームワーク(すなわち、1992年にCOSOが公表した「内部統制の統合的枠組み」)を基本としつつ、目的の一つに「資産の保全」及び基本的要素の一つに「ITへの対応」が新しく加えられています。

内部統制フレームワーク

内部統制フレームワーク

出典:金融庁・企業会計審議会
「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の設定について(意見書)」を基に作成

内部統制の6つの基本的要素

統制環境

組織の気風を決定し、組織内のすべての者の統制に対する意識に影響を与えるとともに、他の基本的要素の基礎をなすもの

【例】経営者の意向・姿勢、経営方針・経営戦略、組織構造・慣行、権限・職責 等

リスクの評価と対応

1. リスク評価

組織目標の達成に影響を与えるすべての事象について、組織目標の達成を阻害する要因をリスクとして識別、分析及び評価するプロセス

【例】全社的リスク/業務別リスク、リスクの大きさ/発生可能性/頻度 等

2. リスク対応

リスクの評価を受けて、当該リスクへの適切な対応を選択するプロセス

【例】リスク回避、リスク受容、リスク低減、リスク移転 等

統制活動

経営者の命令及び指示が適切に実行されることを確保するために定める方針及び手続

【例】権限・職責の付与、職務の分掌、内部牽制 等

情報と伝達

必要な情報が識別、把握及び処理され、組織内外及び関係者相互に伝えられることを確保すること

モニタリング

1. 日常的モニタリング

通常の業務に組み込まれた一連の手続きを実施することで、内部統制の有効性を継続的に検討・評価すること

【例】帳簿記録と製造・在庫・販売数量等との照合、定期的な在庫棚卸 等

2. 独立的評価

日常的モニタリングでは発見できないような経営上の問題がないかを別の視点から評価するために定期的又は随時に行われるもの

【例】内部監査部門又は監査役等が行う会計監査 等

ITへの対応 (1.IT環境への対応、2.ITの利用及び統制)

予め適切な方針及び手続きを定め、それを踏まえて業務の実施において組織の内外のITに対し適切に対応すること

日本版SOX法への対応とは

実施基準では、内部統制の目的の内、「財務報告の信頼性」を対象としており、経営者は財務報告に係る内部統制について評価・報告を行い、外部監査人は財務報告に係る内部統制の監査を行うことになります。

日本版SOX法への対応とは

日本版SOX法への対応マイルストーン例

第164回国会において「証券取引法等の一部を改正する法律(金融商品取引法)」が2006年6月7日に成立しました。2009年3月期から施行されることとなります。

このスケジュールから逆算すると、図のような内部統制構築マイルストーンが考えられ、残された時間は限られていることから、企業において早急に準備に着手されることが求められています。

日本版SOX法への対応参るストーン例(クリックで図を拡大)

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