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J.フロントリテイリング グループのスーパーマーケット事業部門の大丸ピーコック様は、関東・関西地区に71店舗を展開。近年の事業拡大により、店舗オペレーションの根幹である発注業務を経験の浅い従業員が担当することも多くなり、発注精度の向上が課題となってきました。そこでNECの量販店向け発注業務システム『DCMSTORE-EOB(Electric Order Book)』を全店に導入し、発注のリアルタイム化とペーパーレス化を実現。棚前で各種情報を参照しながら精度の高い発注を可能にしました。さらに大丸ピーコック様は、販売予測値を活用して廃棄率0.3%の削減を目指しています。 |
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大丸ピーコック様は、2007年10月、全69店舗(導入時)の生鮮・日配食品系(弁当類・乳製品などを含む)の発注システムを更新しました。システム更新の背景について専門部長の宮田憲治氏は次のように語ります。 「発注は店の根幹を成す業務と考えていますが、店舗拡大に伴い、現場の発注担当者がすべてベテランというわけにいかない状況になり、パートナーさんも含めた初心者が発注業務を行うケースも増えてきました。そこで、新システムを導入し、経験の浅い担当者をバックアップするとともに、ベテランにはより多くの参考となる情報を提供することで、発注の精度を高め、生鮮・日配品の廃棄量を減らし、品切れをなくすことが大きな目的でした」 大丸ピーコック様は、すでに2005年10月にグロッサリー系(調味料や菓子など)の発注システムを更新。このシステムは、自動的に補充発注する方式でした。 「同時期に生鮮・日配系の発注システムの更新を考えていましたが、生鮮・日配系商品は天候や特売チラシ、地域行事などによって販売数量が大きく左右されるため、自動的な補充発注では不十分です。そこで、各種の情報を参照することで担当者が販売予測をしながら精度の高い発注のできるシステム導入の検討を始めました」 大丸ピーコック様は生鮮・日配系発注システムの更新についてNECにRFP(Request For Proposal)を提示。NECからの提案内容を検討しました。 「流通系の展示会である「リテールテック・ジャパン」などで量販店向け発注業務システム『DCMSTORE-EOB』の基本的な機能のことは知っていましたし、ホストコンピュータがNECであることから、NECに依頼するとスムーズに進むだろうなとは考えていました。特に重点を置いたのは、いかに現場サイドで使いやすいシステムにするか、という点でした。使いやすければ、発注業務に要する時間も減らすことができます」 |
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大丸ピーコック様では、本部と現場との意識の違いをなくすため、プロジェクトメンバーに商品部はもちろんのこと店舗の発注業務の実務担当者を加え、利用者の目線で発言してもらうようにしました。 「現場での使いやすさと、本当に効果をあげるのを目的に、扱うデータの要・不要について現場の意見を求め取捨選択したり、判りやすい画面構成にするなど、最大限現場の意見・ノウハウを反映するようにしました。このプロセスを経て、本部からのお仕着せ感を払拭したことがプロジェクト成功の要因の一つになりました」 さらに大丸ピーコック様は導入前教育に徹底的に力を注ぎ、店舗でのスムーズなEOB活用を実現しました。 「いきなり担当者レベルに使わせるのではなく、最初は店長、店次長などマネジメント層に、システムのコンセプト、仕組み、操作について説明しました。“発注はお店の根幹”であり、発注から店のすべての業務はスタートします。従来の経験を頼りにした発注ではなく、データに基づく精度の高い発注を確実に実行するには、まずマネジメント層の発注に対する意識を変革し、彼らに店舗全体の意識を変えていく教育のリーダー役を果たしてもらおうと考えたからです。教育の場では、こんなこともできるのかという驚きの声も上がりました」 最終的に大丸ピーコック様では、東西のマネジメント層及び発注担当者計670名の導入前教育を実施しました。 |
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大丸ピーコック様が導入した『DCMSTORE-EOB』はWeb技術を活用しオーダーブックを電子化したもので、発注のリアルタイム化とペーパーレス化を実現します。発注担当者は売場の棚前で各種情報を参照しながら精度の高い発注をすることができ、発注入力内容はリアルタイムに本部のデータベースに反映されます。 DCMSTOREシリーズは基盤技術として、大量データを超高速処理できるメモリデータベース(製品名:CoreSaver※)を採用しています。『DCMSTORE-EOB』では、大量に蓄積された販売データと、それにひも付けられた各種コーザル条件(曜日・天気・気温・売価・チラシ、地域のイベントなど)をもとに、販売予測値(E値)を算出、EOB上に表示します。この販売予測値は、発注経験の浅い従業員が発注数を入力する際、参考値として活用することができます。 また単品在庫管理をするため、情報を登録する端末としてPDAを導入。商品移動情報の伝票入力をPDAで行い、発注データと同じメモリデータベースに格納することで、リアルタイムな理論在庫の試算を可能にしました。 導入後の定量的な効果について宮田氏は次のように述べます。 「販売予測値を参照した発注精度の向上により、生鮮品や弁当類の欠品をなくし廃棄や格下げを減らすことが大きな目的でしたが、廃棄額については2008年3月から本格的な検証を始めます。目標は0.3%の削減に置いています。 発注時間については、売場の棚前で、判りやすい画面で発注できるため、確実に短くなっています。その時間は、他の業務に振り向けられるといった効果が出ています」 一方、定性的な効果については、大きな手応えを感じているようです。 「これまで、発注は数字の一方通行でしたが、本部と店舗の間で定性的な情報を双方向で情報交換できるようになり、現場との意識の共有ができてきたと思います。 また、EOBを使った発注に関して、パートナーさんも含めて現場から質問や、こうしたほうがもっと便利といったリクエストもどんどん上がってくるようになりました。今までのオーダーブック方式では考えられなかったような反応です。みんながよく考えるようになったことが、さらに店全体のレベルアップにもつながるという大きな効果が生まれています。
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大丸ピーコック様は、今後、販売予測値と販売実績をもとにロス傾向(廃棄ロス、格下げロス)にある商品をシステムが判別しアラームとして通知、売場でのリアルタイムな対応を促すことで、さらなるロス削減を目指します。この点について宮田氏は次のように語ります。 「今まではEOBの操作に慣れることがメインでしたが、現時点で一区切りついたと考えています。今後は、販売予測値による発注精度の底上げとロスアラームを活用し、気づきによってさらに廃棄ロス、格下げロスを削減していく計画です。ロス削減には、発注精度の向上と売場での対応の両方が必要だと考えます。その意味でもロスアラームはロス削減に対して重要な役割を果たしてくれるものと考えています。そして導入時と同じように、マネジメント層に第二次の教育を行う予定です。この教育では、各種データを駆使して、どう発注に活かしていくか、どうロスを削減していくかを意識強化していきたい。例えば気温と発注量の関連性は等々。『発注とは何ぞや』という深い意識を店舗と共有していきたいです」 今回のEOBシステム導入におけるNECについて宮田氏はこう述べます。 「まずはレスポンスが速い点が高く評価できます。課題抽出〜解決策の提示と言うキャッチボールをとてもスムーズに行うことができました。またそれぞれの得意分野のノウハウを持ったエキスパートが集まって担当してくれたので安心できました」 また柴田博氏も次の点を評価します。 「現場の業務に強い興味を持ってくれ、店舗に頻繁に通ってくれたので、現場のニーズをよく理解してくれたことも大きいです」 最期に、「これまでにいくつもプロジェクトを経験してきたが、色々苦労したことも多かった。しかし、今回のプロジェクトについては、『苦にならなかった』ことが、何よりもプロジェクトが円滑に進んだことの証だと思っています」と宮田氏は締めくくりました。 ※「CoreSaver」は株式会社数理技研のメモリデータベース技術です。 |



