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  外国為替のインターネット取引国内最大手※である外為どっとコム様。同社では、サービスの拡充に向けたシステム開発およびエンジニア育成用途として、NECの仮想PC型シンクライアントシステム「VirtualPCCenter」および、IPテレフォニーサーバ「UNIVERGE SV7000」の統合ソリューションを導入。これにより、クライアント環境において、データの一括集中管理によるセキュリティ強化や運用管理コストを含むTCOの削減、さらには将来の業務拡大を踏まえたモビリティの高いワークスタイルの実現など、様々な効果を見込んでいる。

事業環境・課題・導入の目的

ビジネスの拡充に向けたシステム開発およびエンジニア育成用途として、仮想PC型シンクライアントシステムとIPテレフォニーサーバの統合ソリューションを導入。

競争が激化するFX市場 サービス開発を担う人材がカギ

大嶋 一彰 氏
株式会社外為どっとコム
名護支店
支店長
大嶋 一彰 氏
 小口の資金を担保にして外貨を取引するFX(外国為替証拠金取引)は、1998年の外為法改正以降、インターネットの普及とともに、個人投資家の間に急速に浸透している。その先駆けともいえる存在が、口座数および預かり資産が、国内ナンバーワン※の外為どっとコム様だ。
 昨今のFX市場は、公設市場の創設などを契機に、大手の証券会社も参入に名乗りを上げるなど競争が激化している。だが外為どっとコム様は、サービス開始以来の「外国為替をもっと身近に」というスタンスを貫き、堅実に成長路線を歩んできた。初めての投資家にも使いやすいと評判の取引画面や1万円から外貨投資を始められる敷居の低さを売りに、多様な顧客層を獲得しているのだ。
 同社の大嶋 一彰氏は「今後はよりアクティブな投資家層向けの高機能な取引ツールも揃えることで、お客様の幅広いニーズにお応えします」と意気込む。
 ただし、価値あるサービスを着実に形にしていく上では、アプリケーションやデータベースの開発、各種システム運用の担い手となる人材の育成がカギを握る。というのも、システムの質がサービスの質と直結する業態だからだ。
 こうした背景のもと、2007年6月に同社では、金融業務特別地区に指定された沖縄県名護市に新たに支店を開設。それまで東京の本社や沖縄支店(浦添市)で個別に行っていた開発エンジニアの教育業務を、この名護支店で集約する体制を整えた。エンジニアは数カ月に及ぶ研修の後、各拠点に配属される。
 そのシステム教育センターの立ち上げに合わせて導入されたのが、NECが提供する仮想PC型シンクライアントシステム「VirtualPCCenter」および、IPテレフォニーサーバ「UNIVERGE SV7000」の統合ソリューションである。また、シンクライアント用の仮想PCサーバ、管理サーバには「Express5800シリーズ」を採用した(図)。

1台のシンクライアント端末をシステム開発とIP電話に併用

 外為どっとコム様で、新システムの導入検討が始まったのは、2007年の1月まで遡る。
 「システム開発・教育業務を支えるシステム基盤に求められた要件は主に3つ。(1)強固なセキュリティ環境、(2)将来の事業拡大を踏まえたシステムの柔軟な拡張性、(3)運用管理負荷の軽減です。これらの要件をすべて満たす最適解として、シンクライアントを念頭に導入を検討しました」と同社の牧野 講平氏は話す。
 各社の製品を比較する中で、大嶋氏や牧野氏の目に留まったのが、NECの「VirtualPCCenter」だった。これは、クライアントPCを丸ごと仮想化してサーバ上に集約する「仮想PC型」のシンクライアントシステム。稼動させるアプリケーションに制約がない点が大きな特徴だ。「従来利用していた各システムエンジニアの開発環境、特に使い慣れたアプリケーションをそのまま継承できるとともに、開発途中のデータなどが漏えいするリスクを低減できる点に魅力を感じました」と大嶋氏はいう。
 運用管理負荷の軽減においても、仮想PC型のシンクライアントシステムは条件に適っていた。「統合管理サーバによって、仮想PCの容易な追加や削除、コンピュータ・リソースの自動配分や高可用性の維持、パッチ適用の一括実施なども一元化されることで、TCOを大幅に削減できると判断しました」と牧野氏は説明する。
 さらに、もう1つ、重要なポイントとなったのが、シンクライアント端末「US100」を活用することで、高品位なIP電話環境を実現できる点だ。US100は、ソフトフォンを仮想PCにインストールすれば、IP電話端末としても利用できる。しかも音声送受信は、マルチメディア処理用LSIを搭載したUS100側で処理されるため、仮想PCサーバに負荷をかけることがない。また仮想PC内の他のアプリケーション動作で負荷が高まっても音質には影響を与えない。
 こうした理由から、2007年3月にはNECグループをパートナーとして選定。NECが企画、製品提供およびプロジェクト支援を、NECネッツエスアイがプロジェクトマネジメント、システム設計・構築を含むシステム全般を担当することになった。
 しかし、支店開設までに残された時間はわずかだ。そこで、IP電話やネットワーク構築に豊富な実績を持つNECネッツエスアイでは、システムの相互接続試験などを迅速かつ徹底的に検証。「NEC側の積極的な提案や迅速なフィードバックのおかげで計画通りにスケジュールが進みました」と牧野氏は振り返る。プロジェクト前半で詳細な仕様を詰めたことで手戻りもほとんどなく、わずか1カ月半ほどでシステムは無事カットオーバーした。

システム概要・導入効果・将来展望

柔軟な作業環境の実現により、開発生産性や利便性の向上に手応え。あわせて強固なセキュリティを確保し、運用管理コストを含むTCOの大幅削減も見込む。

日本のオフィス事情に即した製品群 NECによる親身なサポートにも安心感

牧野 講平 氏
株式会社外為どっとコム
名護支店 システム教育課
課長代理
牧野 講平 氏
 導入後、すでに様々な効果を見込んでいる。
 「私自身もSEなので、エンドユーザーの立場にたって使ってみましたが、使い勝手にまったく違和感がありません。さらに一つの端末から複数の仮想PC環境に同時にログインして作業できる上、どの端末からでも同じ作業環境を呼び出せるので開発生産性には非常に期待が持てます」と牧野氏は述べる。
 IP電話についても画面上から相手の名前をワンクリックすればコールできるなどソフトフォンの持つ利便性を発揮。また、全ての仮想PCを一元管理しているので、TCOについても、端末運用管理工数の従来比約50%の削減を見込めている。
 一方、大嶋氏は日本のオフィス事情を踏まえたUS100の省スペース性に満足感を示す。「液晶ディスプレイの背面にコンパクトに取り付けられて机上や足元のスペースをとることもなく、無駄な配線もありません。将来、他の拠点からの事業移管などを踏まえたオフィスのレイアウト変更・拡張にも十分対応できます」
 今回の導入プロジェクトを振り返って両氏は、「重要な業務システムを運用するには、当社とベンダー、SI企業との間に“あうん”の呼吸が必須。その点、当社のことを考え、親身になって、シンクライアントやIP電話などの複合的なシステムをトータルに、しかも迅速にサポートしてくれるNECグループには安心感があります。これからもスピーディな提案や対応を期待しています」と口を揃えた。

※2007年3月末(矢野経済研究所調べ)


外為どっとコムのシステム構成イメージ
(クリックすると拡大されます)

 

(2007年7月31日現在)
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