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ホーム > ソリューション・サービス > 事例紹介 > 東京メトロ 様

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  東京メトロ様では完全民営化や株式上場に向けて、決算の早期化や業務の効率化が急務となっていました。一方で従来のシステムは大規模化し、また各部門には独自に構築した分散システムが数多く存在していました。それらの課題を解決し、さらに今後民間企業としての経営を支えるIT基盤として、東京メトロ様はこれまでの基幹システムの全面的な見直しを決断。平成18年度から稼動開始という目標を目指し、すでに数多くの導入実績を誇るSAP社のERPパッケージ導入を決定しました。NECは、サン・マイクロシステムズ社との強力なアライアンスにより、同社のOEMサーバであるCX5000を採用し、信頼性にすぐれたクラスタシステムと先進のストレージを組み合わせたプラットフォームを提案。NECにとっても初めての試みでしたが十分な検証サポート、パッケージに精通した技術スタッフの参加などによって、わずか半年という短期間で、東京メトロ様の次世代プラットフォームを完成させました。

事業環境・課題・導入の目的

大規模で複雑化した従来のシステム環境を全面的に刷新。将来の完全民営化を見据え、次世代の経営に直結したオープンなプラットフォーム構築を実現。

民営化や株式上場後の経営基盤を支えるための、新基幹システム構築を決断。

東京地下鉄株式会社 情報システム部 部長 藤井 宗道 氏
東京地下鉄株式会社
情報システム部
部長
藤井 宗道 氏

  1日の平均輸送人員576万人、駅数168。巨大都市「東京」の重要な交通インフラとして1年365日、休むことなく安全で快適な運行を行っている東京メトロ様(東京地下鉄株式会社)は現在、国と東京都の共同出資による特殊会社です。平成20年6月開業予定の渋谷〜池袋間を結ぶ13号線の開通以降に、完全民営化と株式上場を目指している東京メトロ様では、民間企業として新たな1歩を踏み出すための準備段階として、平成15年から新しい基幹システムの構築に取り組んできました。
  平成16年には、平成23年までを見据えた情報システム再構築のためのグランドデザインを設計。その第1期としてこれまでの基幹システムを全面的に見直し、新たなプラットフォームの構築に着手しました。その業務領域は、経理・財務や人事、購買・在庫、工事管理、資産管理など多岐にわたり、完全民営化や株式上場後における次世代の東京メトロ様の経営基盤を支えるのにふさわしい基幹システムを目指しました。

新基幹システムで目指したのは、決算処理の高速化とシステム環境の統合・整理。

東京地下鉄株式会社 情報システム部 IT開発推進課 課長 伊藤 修司 氏
東京地下鉄株式会社
情報システム部
IT開発推進課
課長
伊藤 修司 氏

  東京メトロ様がこれまで活用してきたのは、メインフレームを中心にした独自システム。システムの大規模化に加え、それぞれ独自に構築してきた部門システムが社内に数多く分散して存在していました。こうした複雑なシステム環境では、運用や管理に多くのコストがかかるだけでなく、経理業務におけるデータの二重入力や、部門間での機能重複などの課題が生じ、それらが経理・財務データの細かな把握や決算の早期化を阻害する大きな要因となっていました。
  「上場企業には、四半期ごとの決算開示が義務づけられます。今回実現した新しい基幹システム構築の最大の目的は、株式上場を視野に入れた決算業務のスピードアップ。私たちが目指したのは、一般企業と同様な開かれた会計システムでした。また、分散している部門システムの整理や統合を行うことにより、システムのスリム化や業務の効率化を図るのも狙いのひとつでした」と語るのは、情報システム部の藤井部長です。

メインフレーム活用から、ERPパッケージを活用したオープンシステムへ変換。

  新基幹システム構築にあたり東京メトロ様では、33年間という長期に渡って活用してきたメインフレーム中心のシステムにピリオドを打ち、SAP社のERPパッケージ「SAP/R3」をベースにしたオープンアーキテクチャによる新たなプラットフォームの構築を決断しました。NECは、これまで手がけてきたさまざまな鉄道業ソリューションやSAPパッケージ提供における数多くの実績とノウハウを背景に、サン・マイクロシステムズ社との強力なアライアンスによって、先進のクラスタシステムとストレージの連携による費用対効果にすぐれたプラットフォーム構築を提案。高い信頼性とともに、経営環境の変化にもすばやくフレキシブルに対応できる柔軟性が高く評価され、東京メトロ様の次代の基幹システム構築を担うソリューションパートナーとして、NECが選ばれました。

システム概要・導入成果・将来展望

決算業務も従来に比べ大幅にスピードアップ。また、経営環境の変化やシステム強化にもすばやく対応できる柔軟なプラットフォームを実現。

新たなプラットフォーム構築のポイントは、初めてのSun ClusterとiStorage連携。 

  東京メトロ様の新基幹システム『M’ips(Metro Integration Processing System)』 は、2006年4月から稼働を開始。新たに構築したプラットフォームは、本番(業務)系、開発・保守系、品質保証系と3つのシステム体系で構成されています。その中で特に注目したいのが、本番系システムにおけるクラスタシステムとストレージの連携です。クラスタソフトウェアとしてはサン・マイクロシステムズ社のSun Clusterを導入。さらにストレージは、サン・マイクロシステムズ社が提供する検証ツールによる基準を満たし、国内で初めてSun Cluster対応製品として認定されたNECのiStorageを採用。いままで数多くの鉄道業ソリューションやSAP提供実績を誇るNECにとっても、Sun ClusterとiStorageの連携は初めての事例でした。
  「これまで導入実績のないシステムということでしたが、NECとはネットワーク構築など長いお付き合いの中で培ってきたパートナー関係がありますから、信頼していました。また、Sun ClusterとiStorageの導入にあたっては、事前にNECの技術スタッフによる徹底した検証サポートなどもあって心強かったです」と、情報システム部の伊藤氏は語ります。

システムイメージ図

システムイメージ図
(クリックすると拡大されます)

システム概要
  東京メトロ様の新しいプラットフォームの本番(業務)系システムには、データベース用、アプリケーション用、データウェアハウス用、バックアップ用として7台のCX5000を採用。クラスタ構成によるデータベース用サーバCX5000とiStorageとの連携を図っています。また、帳票や制服管理などの実務系システムには、IAサーバであるNECのExpress5800シリーズを導入しています。

構築期間は、約半年。稼動後における決算処理の日数は、従来の4分の3に短縮。

  「平成18年度からの決算は新基幹システムで、という目標がありましたからシステム稼働の遅れは許されません。わずか半年という短期間にも関わらず予定通りにシステムが完成したのは、SEスタッフやストレージの技術スタッフなど、NECの一丸となったサポート体制の力が大きかったと実感しています。中でもSAP製品について熟知したNECのSEスタッフのスキルや技術力の高さには驚かされました。また、NECやサン・マイクロシステムズ社、SAP社やコンサルティング会社との、スムーズな連携も見逃せない成功のポイントですね」と、語るのは伊藤氏です。
  現在、『M’ips』による経理・財務の入力業務には800人余りの社員が活用。長年にわたって慣れ親しんだメインフレーム活用からオープンシステムへの刷新ということで、スタート当初は利用者から数多くあった質問も、稼働後半年の現在では激減。さらに、稼働してから現在までシステムトラブルはゼロという、すぐれた信頼性と安定性を誇っています。また四半期ごとの決算に対応するための月次決算の早期化においては、決算処理の日数をこれまでの4分の3にまで短縮。細かな勘定科目の分析に加え、プロジェクトごとの予算分析も可能となり、さらには複雑だった審査業務の簡略化も実現できました。

今後は各部門システムの統合・整理に加え、内部統制やJ-SOX法を見据えた強化を。

  東京メトロ様では、一般文書と工事図面等の管理を図る「文書管理システム」、人事、給与、福利厚生等各業務での重複入力や出力書類、申請業務の削減を図る「人事システム」など、『M’ips』を今後さらに強化。またコンプライアンスの観点から、民間鉄道事業者の情報システム部として情報セキュリティ対策の国際標準といえるISMS(ISO 27001)の認証取得の第1号を目指しています。
  「グランドデザインの第2期では業績管理や不動産・賃貸借管理等のシステム強化をはじめ、各部門システムを統合して一元的なトータル管理の実現を考えています。また、将来的にはグループ会社とのシステム連携を図るなど、民間企業として経営に直結した情報基盤づくりを目指していきます」と語る藤井部長。
  内部統制やJ-SOX法への対応など、いま多くの企業がビジネスプロセスの変革に向けて積極的に動き出している中で、民営化を目指して力強く走り続けている東京メトロ様をこれからもNECは全力でサポートしていきます。

(2006年12月1日現在)
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