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実践の様子

ここでは、実証事業期間中の作業の様子を写真を交えてお伝えします。

職員説明会の実施

 2006年1月31日、OSS導入実証事業の開始にあたって、二宮町役場の職員の皆様に、事業に関する説明と、実際に職員の皆様が使うことになるOSSデスクトップPCの操作デモンストレーションが実施されました。

 終業後の開催にも関わらず、町長をはじめとする三役の皆様と、多くの職員の皆様にご参加いただき、「OSSデスクトップへの移行」という実証実験への興味と不安が伺えました。

 説明会の中では職員の皆様と実証実験の企業側プロジェクトメンバーとの活発な質疑応答が行われ、その中では、Windowsとの互換性や、OSSそのものの今後について不安視する声も聞かれましたが、「町一丸となって実証事業に取り組んで行こう」との町長からの一言で、本実証事業への協力に対する確認が行われ、無事、閉会しました。

説明会の様子

職員研修の実施

 OSSデスクトップPCのキッティング作業と並行して、二宮町職員の皆様に対する研修を実施しました。

 研修は、OSSデスクトップ環境に移行した際に、職員の皆様の混乱を防ぎ、また環境が変わることによって起こると予想される業務効率の低下を最小限に抑えるという目的で実施されました。

 研修環境は、導入環境とほぼ、同じ環境を準備し、研修の内容は、事前に町職員の方々の意見を聞きながら練り上げられたものです。研修は集合研修の形式をとり、業務との調整を図りながら、組織単位で順次実施しました。

 また、リテラシーの高い職員と低い職員がペアを組んで一緒に研修を受けることにより、職員の相互扶助の環境を作り、研修内容を習得しやすくなるよう配慮しました。

 実証事業の期間の都合もあり、1人4時間という短い時間ではありましたが、研修後の職員アンケート結果からみても、有意義な研修を実施できたと考えられます。

職員研修のアンケート結果はこちら

職員研修の様子

「分かりやすい説明だった」との感想が多かった

OpenOffice.orgの既存Windows環境への導入

 OSSデスクトップPCが配備されるまでの間、研修内容を確認したり、使い勝手を体感してもらうため、職員の皆様に、Windows環境への OpenOffice.orgの導入を促しました。役場の業務で使われるソフトウェアは、オフィスソフトウェアが大半を占めているため、 OpenOffice.orgをOSSデスクトップPC配備前に試用してもらうことで、移行時の混乱を抑え、効率性を確保することと、 OpenOffice.org使用に対する職員の皆様への意識付けを行う目的で実施しました。

インストール手順を作成し、役場内掲示板でのOpenOffice.org 試用を促した

 OpenOffice.orgのWindows環境へのインストールは強制ではなく、職員の皆様の自主性にお任せした状態でしたが、結果として、職員の約半数の方々が導入されました。年度末の業務繁忙期であることを考慮すると、決して少ない数ではないと考えられます。

 ただ、OpenOffice.orgの使用は強制ではない上、既存Windows環境にはMS-Officeが入っているため、職員が事前に使い勝手の課題や問題を発見できるほど使い込まれることはなかったようです。但し、導入準備期間の職員への意識付けという目的では、役立ったと考えられます。

設置調整

 2006年2月17日から約10日間かけて、OSSデスクトップPCの導入設置作業が行われました。プロジェクトメンバーによって事前にOSSデスクトップがインストールされ、個人ごとのメールアカウントやファイルサーバへの接続設定等がされた、調整済みのPCを、業務の都合を調整しながら各課ごとに設置を実施し、職員全員に配備しました。

 ネットワーク環境を整備したり、PC配置に合わせた環境の準備など自治体側で行うものと、PC個別の設定やテスト、サーバ構築など、企業のプロジェクトメンバーで行うものとを役割分担して行いましたが、職員の皆様は、非常に積極的に作業にご協力くださいました。

 作業は、それまで使っていたPCを撤去するところから始まります。設置作業を開始する直前まで職員の皆さんは業務を実施されていたので、PCの電源を切ってもらい、ケーブルを抜き、机の上を片付けてもらいます。

 向かい合わせに置かれた机の隙間に落とし込まれ、絡まっていた電源ケーブルやLANケーブルも、これを機会に、きれいに整理されました。

 既存PCの撤去が終わったら、いよいよ、新しいOSSデスクトップPCの設置です。基本的にはプロジェクトメンバーが設置作業を実施したのですが、中には、プロジェクトメンバーに頼ることなく、自分のPCのケーブル接続作業を自身で実施される職員の方々も多く見られました。

 設置後、早速起動し、プロジェクトメンバーによる接続、動作テストが実施されました。ネットワークへの接続やアプリケーションの起動、プリンタの出力テストなどを行いました。LANケーブルの差し違いなどが原因でネットワークに接続できなかったというような事例も見られましたが、大きなトラブルなどもなく、作業や業務の都合で、出先機関の設置等が少し予定スケジュールより遅れましたが、OSSデスクトップPCの設置作業を終えることができました。

運び込まれたPCを職員自身で設置する光景も見られた

設置後に起動されたNLDの画面

ヘルプデスク

 職員研修の開始後から、ヘルプデスクを開設しました。開設から約1ヶ月ほどは、二宮町役場にサポート要員が常駐する形で運営されましたが、職員の皆様の自立を促すため、問い合わせの状況を見ながら、遠隔対応に移行するなど、徐々にその形態を変更しました。

訪問対応する様子

期間 ヘルプデスクの形態 受付時間/方法
2006/2/9〜3/17 常駐ヘルプデスク 9:00〜17:00:
訪問/電話/メールでの対応
2006/3/20〜3/31 半常駐ヘルプデスク 9:00〜12:00:
訪問/電話/メールでの対応
12:00〜17:00:電話での受付
24時間:メールでの受付

 職員の皆様へのOSSデスクトップPC配備直後は問い合わせ件数が非常に多く、対応が追いつかないほどでしたが、導入から2週間ほどで落ち着いたようです。ヘルプデスク開設中の総問い合わせ件数は、508件でした。

 問い合わせ内容の殆どが、OpenOffice.org2.0に関するもので、特に既存データの変換に関する質問が多かったようです。

 また、ヘルプデスクと並行して、職員の自立と相互扶助を図るため、XoopsでFAQ公開サイトを立ち上げました。この中で、ヘルプデスクに寄せられた質問とその回答を公開し、また、職員が質問を書き込んだり、回答したりできるフォーラムも開設して運営しました。

 職員の皆様からの書き込みも増え、このサイトは、実証実験期間が終了した今現在も継続して運営されています。

FAQの公開と、職員の書き込みによるナレッジ構築

OpenOffice.org日本ユーザ会とのコラボレーション

 今回の実証事業の中で、自治体とOpenOffice.org日本ユーザ会との協力体制を構築しました。

 職員の皆様からヘルプデスクやFAQ公開サイトに寄せられた質問の中から、OpenOffice.org2.0に関するものは、 OpenOffice.org日本ユーザ会へ貴重な情報として提供され、また、OpenOffice.org日本ユーザ会からは、二宮町から寄せられた質問に回答いただくという相互扶助が実践されました。

 このためにOpenOffice.org日本ユーザ会は、二宮町専用のFAQサイトを立ち上げ、今も活用され続けています。

OpenOffice.org日本ユーザ会の二宮町専用FAQサイト

OSSデスクトップの利用状況と業務効率性に関する調査

 本実証事業で、二宮町の全職員の皆様のPCがOSSデスクトップに置き換わりました。

 Windowsでしか稼動しないアプリケーションなども存在するため、課に1台ずつ、WindowsPCをVNCサーバとして(OSSデスクトップから WindowsPCに接続し、OSSデスクトップの画面上にWindowsPCの画面を表示して操作できるようになっています)残置していますが、 WindowsPCに頼り切ることなく、職員の皆様はOSSデスクトップPCを日常的に使用して行政業務を実施されています。

 また、本実証実験では、OSSデスクトップ導入により、業務効率がどのように変化するかを検証しました。職員のみなさんは、感覚的に「業務効率が落ちた」と感じていらっしゃるようですが、実際に業務にかかる時間を計測したところ、作業効率の落ち込みは非常に小さく、OSSデスクトップへの移行が自治体業務に与える影響は少ないとの結果でした。

業務効率性調査の結果はこちら

 但し、MS-Officeで作成されていた既存データをOSSデスクトップにインストールされているOpenOffice.org2.0で編集しようとすると、文書の配置がズレる、国や県などから受け取った電子ファイルにMS-Officeでなければ編集できないマクロやスクリプトが組み込まれているなど、今後、OSSデスクトップやOSSデスクトップ上で動かすアプリケーションの機能を充足したり、二宮町とのデータのやり取りが発生する国や近隣自治体に対してアプリケーション独自フォーマットに依存しないよう、改善を訴えるなど、より快適な環境を構築するための課題は残っていますが、今回の実証実験で、OSSデスクトップが充分に実用に耐えられるということを実証できました。

OSSデスクトップを使用する職員

全職員がOSSデスクトップを使用している

保育所にもOSSデスクトップを導入

近隣自治体への説明会/内覧会 実施

 2006年5月11日、本実証事業も終盤に近づいた頃に、栃木県や周辺の自治体の皆様に対する本実証事業の説明会および内覧会を実施しました。

 二宮町役場に近隣自治体のIT担当者の方々をご招待し、栃木県や真岡市、益子町や茂木町など16の県や市町村から23名もの方々にご参加いただきました。

 ご来場の皆様ともに、OSSデスクトップに興味津々で、実際にデモ機を操作されたり、庁舎内を見学されたり、意見交換会でも活発な発言をいただき、積極的に情報を集めて帰られたようです。

 今後、二宮町だけでなく、近隣の自治体でもOSSの導入が進み、複数の自治体が連携することによって、より良い環境を構築することができるのではないか、と大きな期待を持てる有意義なイベントとなりました。

説明会の様子

OSSデスクトップPCのデモ機を操作する参加者


参加自治体一覧
栃木県 小山市 真岡市 大田原市 矢板市
さくら市 那須烏山市 那珂川町 益子町 茂木町
市貝町 都賀町 野木町 高根沢町  

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