[NEC Corporation.]
平成12年2月7日

日本電気株式会社

モバイル端末に最適な新マイクロプロセッサの開発について

〜高速処理を従来の約1/5の消費電力で実現〜

[MP98:1GIPS,IWオンチップ並列マイクロプロセッサ MP98:1GIPS,1W Single-Chip Multi-Processor]
MP98:1GIPS、 IW オンチップ並列マイクロプロセッサ
MP98:1GIPS、 1W Single-Chip Multi-Processor」

NECはこのたび、高品位な動画や音楽再生、音声による文章入力、自動通訳などを、モバイル端末で実現可能なマイクロプロセッサ(MPU)「MP98」を開発いたしました。

これは、モバイル端末を用いたインターネットへの接続、自動通訳、画像処理などで必要とされる毎秒10億回以上の命令処理を、従来の約1/5という1W以下の低消費電力で実現するものであり、このような高速処理と低消費電力を同時に実現するマイクロプロセッサの開発は世界初であります。

今回のMPUは、(1)LSIチップ上に4個の要素プロセッサを搭載し、従来はひとつのプロセッサで行っていた処理を分散させて並列に行えるオンチップ並列構造、(2)プロセッサの動作を停止したり電源を遮断するなど、待機時のきめ細かな節電制御を行うことで、通常動作時は約50mW、動作待機時は500uW(1uWは1Wの百万分の一)未満という低消費電力を可能にする低電力回路、(3)広く普及しているC言語で作成されたソフトウェアをLSIに最適になるように自動的に並列化するソフトウェア、などの開発により実現されました。

この技術を用いると、現在利用されている同等性能のマイクロプロセッサと比較し、動画再生などの高速処理時で1/5、通常動作時や動作待機時では1/100以下の低消費電力が可能になります。

これにより、インターネット放送などを通して配信される様々な圧縮方式をもつ動画・音楽の高品位再生や、音声によるスムーズな文章入力、自動通訳などの、パソコンなどの機器でしか実現できなかった処理を、モバイル端末で実現できます。また、このMPUを採用したモバイル端末は、従来の平均的なノートパソコンと比べて、同等の処理を10倍にあたる数十時間電池駆動で実現できます。

インターネットの快適な利用をモバイル機器で実現するためには、多様な動画表示、音声認識などを高速かつ極めて低い消費電力で処理する必要があります。

しかし、従来の方式では、高性能プロセッサでは消費電力が大き過ぎる、低消費電力プロセッサでは自然な動画再生やスムーズな音声認識ができない、対応する動画圧縮方式が限られている、などの問題がありました。

NECではかねてから、このような問題を解決するための研究・開発を進めてまいりましたが、このたび、今回のマイクロプロセッサの開発に成功したものであります。

NECでは、高速・低消費電力のMPUが、携帯電話、ネットワーク機器、小型サーバ、情報家電、車載情報機器、などの幅広い分野に非常に有効であると考えており、早期製品化のための積極的な研究・開発活動を展開する計画であります。

なお、NECでは今回の成果を、米国サンフランシスコ市において、2月7日から9日まで開催される国際学会「国際固体素子回路学会(ISSCC2000)」において、9日に発表いたします。「MP98」は、「ISSCC2000」が選考するMPU関連のハイライト6案件の1つに選ばれております。

また、関連技術情報をインターネット(http://www.labs.nec.co.jp/MP98/) にて公開いたします。

今回のMPU技術の詳細と主な仕様については別紙をご参照ください。

以 上



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