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プレスリリース



携帯電話デュプレクサ用SAWフィルタの実用化について

2001年10月23日

日本電気株式会社
デュプレクサ用SAWフィルタ
「デュプレクサ用SAWフィルタ 」

NEC(NECネットワークス)はこのたび、国内PDC方式1.5GHz帯携帯電話対応のアンテナ共用器(デュプレクサ)用SAWフィルタ(弾性表面波フィルタ*注)の実用化に成功いたしました。
NECは、本製品の量産を平成14年1月から開始し、同年3月には月産100万個体制に、また今後の需要に応じて、更に生産を増強する予定です。また、本製品を含めてモールドパッケージSAWフィルタ全体の生産能力は、来年度に1000万個体制まで拡大する計画です。

デュプレクサとは、送信・受信信号の切替を行う製品で、携帯電話のアンテナ部に組み込まれるため、高い耐電力性が求められます。
携帯電話においては、使用周波数帯において送信と受信で異なる周波数を使っている場合がありますが、その際、送信と受信を切り替えるためのデバイスとして、PDC方式では従来、アンテナ部にスイッチ方式が採用されておりました。
しかしながら携帯電話において音声通話だけではなく、文字データや画像などを送受信するデータ通信の用途が急拡大している昨今、データ通信速度および容量の増大に適した高速パケット通信方式では、デュプレクサが必須となります。
従来デュプレクサ用の部品としては、耐電力性能の面で誘電体フィルタが主流でありますが、サイズが大きく携帯電話の小型化を実現する上での課題となっておりました。そのため、誘電体フィルタと比較して、サイズが飛躍的に小型・軽量な、デュプレクサ用SAWフィルタが携帯電話メーカから強く求められておりました。

NECでは、誘電体フィルタより特性は優れていながら、耐電力性の面で実用化が困難と言われていたSAWフィルタを、当社独自のフィルタ設計技術、材料技術と電極膜形成技術を用いて改良し、通常のSAWフィルタの3000倍の耐電力性を備えたSAWフィルタを実現したものであります。
新製品は、大手携帯電話製造メーカ会社で採用が急速に拡大している当社独自の"中空モールドパッケージ"を採用しているため、更に低コスト化、軽量化を実現しております。国内携帯電話システム(PDC方式)用のデュプレクサ用SAWフィルタを実用化したのは当社が初めてであり、またモールドパッケージによるデュプレクサ用SAWフィルタは世界初であります。

 

NECとしては今後、SAWフィルタと周辺回路を一体化したSAWデュプレクサ、PDC800MHz用SAWデュプレクサ、北米市場向けAMPS用デュプレクサなどを、市場のニーズに合わせて順次投入し、製品ラインアップを拡大していきます。

本フィルタで採用した当社独自の"中空モールドパッケージ"は、パッケージ内部のSAWチップ上面(圧電基板表面の励振箇所)を中空にして、プラスチック材料でパッケージングする技術です。半導体デバイスと同じくリードフレームを使用した構造で、低コストで大量に生産することが可能です。本技術を採用したことにより、

  1. 通常の半導体ラインと組立ラインの共用ができるため、フレキシブルな増産対応とそれによる低価格化、安定・大量生産、生産リードタイムの短縮が可能。
  2. セラミックパッケージ製品と同等のフィルタ特性、製品信頼性を確保。
  3. 同サイズのセラミックパッケージ製品(33mg)に比べて軽量(約2分の1)。

などのメリットが挙げられます。

また新製品の特徴は、

  1. モールドパッケージを用いたデュプレクサ用SAWフィルタとしては世界初。
    小型・軽量(3x3mm、18mg)
  2. 本フィルタの高耐電力性能には、すでに特許を取得済みのNEC独自の「材料技術および電極膜形成技術」を用いており、高配向アルミニウム電極を形成することで、従来の多結晶電極と比較し3000倍以上の耐電力を実現。従来の多結晶電極ではほとんどの結晶粒がランダムな結晶膜だが、極薄金属の下地膜を形成した後アルミニウム膜を堆積することにより、結晶の配向性が高いアルミニウム電極膜を形成することが可能。この膜を使用することにより、耐電力が必要となるデュプレクサ用SAWフィルタを実現している、
  3. 従来の誘電体デュプクレクサと比較して、実装面積比で約1/5、高さで約1/2の小型化を実現している、
  4. モールドパッケージSAWフィルタとして、鉛フリーハンダを使用した260℃高温リフロー自動実装にも対応しており、環境問題に配慮している、

などの特徴を有しております。

NECが発売した、当社独自の"中空モールドパッケージング技術"を採用した3.0x3.0mmサイズ、本年4月に発表した2.5x2.0mmサイズの表面実装型SAWフィルタは、既に大手携帯電話製造メーカに採用され、市場においてシェアを急速に拡大しております。当社としては今後も製品ラインアップの拡充を図っていく所存です。

以上


(*注) SAWフィルタ(Surface Acoustic Wave Filter:弾性表面波フィルタ)
携帯電話やその他の電化製品が、多種の電波信号の中から自分宛の必要な信号だけをとり出すデバイス。ものの表面が振動を伝える現象のことを「弾性表面波」SAWとよび、SAWフィルタはこの弾性表面波を利用して、空間を飛び交う電波の中から必要な周波数の電波だけを選びだす。

[主な仕様]

受信用フィルタ   挿入損失 2.0dB typ
減衰量 55dB typ(送信帯)
送信用フィルタ 挿入損失 1.5dB typ
減衰量 40dB typ(受信帯)

<本件に関するお客様からの問い合わせ先>

NECネットワークス 光ネットワーク事業本部 光デバイス事業部 販売部

電話 044−435−5359
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