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プレスリリース



高耐熱性・高強度のバイオプラスチックの開発について
〜ケナフ繊維添加によりポリ乳酸の特性を強化〜

2003年01月22日

日本電気株式会社

NECはこのたび、地球温暖化防止効果の高いケナフ(注1)の繊維を補強材としてポリ乳酸(注2)に充填することで、従来のポリ乳酸を素材としたバイオプラスチックに比べ、耐熱性と強度(剛性)を大幅に改善したバイオプラスチックの開発に成功いたしました。このバイオプラスチックは、耐熱性、強度に優れているため、電子機器等のハイエンド用途への利用が可能であります。

今回開発したバイオプラスチックの特長は、次の通りであります。

  1. 代表的なバイオプラスチック素材であるポリ乳酸にケナフ繊維を約20%添加することにより、熱変形温度を67℃から120℃に、曲げ弾性率(注3)を4.5ギガ・パスカル(GPa)から7.6GPaにそれぞれ向上し、ABS樹脂やガラス繊維添加ABS樹脂等の従来の石油原料の外装用樹脂を超える特性を実現。

  2. ポリ乳酸の成形時の流動性や耐湿性等の他の重要な特性は良好に保持。

これらの特長により、電子機器等のハイエンドな用途へのバイオプラスチックの利用を可能にするとともに、地球温暖化防止効果の大きいケナフに付加価値の高い用途を開発いたしました。

昨今、再生可能な資源を有効利用した環境配慮型プラスチックとして、ポリ乳酸など、植物を原料とするバイオプラスチックが注目されています。しかし、従来開発されてきたバイオプラスチックは、熱変形し易い、割れ易いなど、電子機器等への活用には課題がありました。
NECは、ケナフ繊維を補強材としてポリ乳酸に充填することで、通常のポリ乳酸を素材としたバイオプラスチックに比べ熱変形温度を1.8倍、強度(曲げ弾性率)を1.7倍に向上させることに成功いたしました。
また、成長が速く、植物中で最高レベルのCO2吸収能力を有するため、地球温暖化防止に優れた植物として栽培されているケナフは、これまで、紙の繊維材料や飼料等、既存材料の代替素材として使われることが多く、電子機器等への応用は進んでいませんでしたが、今回の開発の成功により、その応用範囲がさらに広がります。なお、今回の開発に使用したケナフ繊維は、オーストラリアでケナフの大量栽培に初めて成功した株式会社ネイチャートラスト社(本社:東京都渋谷区、社長:古川廣一)から提供されたもので、今後の実用化の際には、同社からの安定供給を受けることが可能であります。

NECは本新素材を今後2年以内に電子機器に実用化していく予定であり、さらに研究開発を強化してまいります。

以上


(注1) ケナフ
ケナフは植物中、最高レベルの成長速度を示し(通常植物の3〜9倍)、抜群の炭酸ガス固定化効果を有している(ケナフ1トンにつき空気中のCO2を1.5トン吸収)。しかし、従来の利用方法は、紙の繊維材料や飼料等、既存材料の代替が中心であり、有効な利用方法は未開拓であった。
(注2) ポリ乳酸
トウモロコシ等の発酵で作った乳酸を重合させたプラスチックであり、大量製造が開始されている。現行の量産化されている植物由来プラスチック中では、最も優れた耐熱性と強度を有するが、電子機器用としては特性が不十分であった。
(注3) 曲げ弾性率
部材の曲げにくさを表す値。

<本件に関するお客様からの問い合わせ先>

NECラボラトリーズ 研究企画部 企画戦略グループ

電話: (044)856-2054(直通)
E-mail: koho@cl.nec.co.jp

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