NECはこのたび、動画・音楽・ライブ映像などのストリーミングコンテンツ配信システム「StreamPro」の強化を図り、コンテンツの暗号化や視聴ライセンスの発行をはじめとする著作権保護機能を、従来に比べ最大1/10の低コストで導入可能とした新製品「StreamPro(ストリームプロ)/WM9S-DRM」を製品化し、本日から販売活動を開始いたしました。
あわせて、複数拠点へのコンテンツ配信における負荷分散と効率化を実現する「StreamPro/DistributionSystem」について、次世代インターネット・プロトコル「IPv6」対応をはじめとする強化を行いました。これにより、MPEGデータ配信やコンテンツ管理、サーバ管理など、「StreamPro」の基本機能のIPv6対応を完了いたしました。
このたびの「StreamPro」強化の主な内容は以下の通りであります。
- 経済的かつ短時間での著作権保護機能の導入を実現する「StreamPro/WM9S-DRM」
「Windows Media(R)9シリーズ」に対応したストリーミング配信システムにおいて、(1)コンテンツの暗号化機能、(2)視聴期限や視聴回数制限を設定したライセンス発行機能、(3)ライセンス発行履歴の管理など、コンテンツの著作権保護を実現する各種機能をパッケージソフトウェアとして提供する。提供価格が98万円であること、サーバにインストール(導入)するだけで利用できることなどから、個別にシステム構築を行う場合に比べて、最大1/10の低コストで、かつ短時間で著作権保護機能を導入することができる。
NECでは、「StreamPro/WM9S-DRM」について、ISP事業者やASP事業者への導入、自治体などの議会中継や住民サービス、企業内でのeラーニングや幹部講話での利用などを中心に販売活動を展開していく。
- IPv6対応をはじめとする 「StreamPro/DistributionSystem」の強化
広域に分散した複数拠点へのコンテンツ配信におけるサーバや、大規模なコンテンツ配信ネットワーク(CDN:Contents Delivery Network)を実現する「StreamPro/DistributionSystem」について、IPv6およびMicrosoft(R)Windows Server(TM)2003(注1)への対応を実現している。これにより、コンテンツ配信やコンテンツ管理・サーバ管理など、「StreamPro」の基本製品群のIPv6対応が完了したこととなり、IPv6網および最新のストリーミング技術を活用したコンテンツ配信システムの構築を実現することができる。
このたびの新製品および強化製品の提供価格、出荷開始時期は以下の通りであります。NECでは、「StreamPro」を「IT・ネットワーク統合ソリューション」の基盤製品のひとつとして位置付けて、積極的な販売活動を推進し、今後3年間で150ユーザへの提供を見込んでおります。
製品名 |
提供価格 |
出荷開始時期 |
StreamPro/WM9S-DRM Ver1.0(注2) |
98万円 |
平成15年8月29日 |
StreamPro/DistributionSystem Ver3.2 |
320万円 |
近年、ブロードバンド環境の普及にともない、映像・音声などのストリーミングコンテンツの活用が拡大しつつあり、コンテンツの著作権保護に対する関心や必要性も高まっております。しかしながら、効果的かつ効率的な著作権保護を可能とするシステムについては、構築コストが課題となっており、より経済的な著作権保護システムの導入を求める声が高まっております。
「StreamPro/WM9S-DRM」は、こうした市場ニーズに応える製品であります。NECでは、大幅な導入コスト低減を実現したことをふまえ、著作権保護システムの普及拡大を推進してまいります。
また、セキュリティやネットワーク管理効率、インターネット利用の簡便さなどの向上が見込まれることから、ユビキタス社会の基盤としてIPv6の普及が拡大しつつあります。NECでは、こうした市場動向をふまえ、「StreamPro」を強化いたしました。
「StreamPro/WM9S-DRM」の利用イメージについては、別紙をご参照ください。
(注1) |
Windows Server 2003の正式名称は、Microsoft Windows Server 2003。
Windowsは米国Microsoft Corporationの米国またはその他の国における登録商標または商標です。 |
(注2) |
「StreamPro/WM9S-DRM」の利用にあたっては、ストリーム配信管理ソフトウェア「StreamPro/WM9S-Plus」(提供価格:15万円)が別途必要。 |