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センター用高速アクセスルータ「IX3010」 |
NECはこのたび、データ(IPパケット)の暗号化と認証を行う「IPsec」活用時のスループットが最大100Mbps、接続可能拠点数が512と高い性能と拡張性を実現するとともに、ネットワークの障害発生時にISDN回線に自動的に切り替えて運用を継続する高い信頼性を有するなど、VPN構築に最適なセンター用高速アクセスルータ「UNIVERGE(ユニバージュ)IXシリーズ IX3010」を新たに製品化し、本日から販売活動を開始いたしました。
「IX3010」は、NECの「IT・ネットワーク統合ソリューション」を支える製品群「UNIVERGE」ファミリに位置付けられるものであり、次世代のインターネット規格「IPv6」にも標準対応したルータ製品「UNIVERGE IXシリーズ」のラインアップを強化するものであります。「IX3010」の主な特長は以下のとおりであります。
- 企業における高速かつ信頼性の高いインターネットVPN構築に最適
IPsec活用時のスループットが同等製品としては業界最高となる最大100Mbps、接続可能拠点数が512と高い性能と拡張性を実現している。これにより、本社などのセンタールータとして「IX3010」を、各支社・支店のルータとしてNECの高速アクセスルータ「IX1000/IX2000シリーズ」を設置することで、高速かつ広域なインターネットVPNを経済的に構築することができる。
また、「VRRP(注1)」対応によりルータ装置の冗長化が可能であること、電源の冗長化が可能であることなどにより、信頼性の高いネットワーク構築を実現することができる。さらに、ネットワークの障害発生時にはISDN回線に自動的に切り替えることで、最大23拠点を同時にバックアップ可能とする「ISDN-PRI機能」(注2)を本年6月に提供する予定である。
- 音声・データ統合やIPv6対応など、ネットワーク強化に向けた機能を提供
音声パケットの優先制御や帯域制御などにより、高品質かつ低遅延での音声通話を可能とする「QoS機能」を提供している。これにより、IP-VPNや広域イーサネットを活用した音声・データ統合ネットワークを実現することができる。
また、IPv6に標準対応しており、企業内ネットワークのIPv6化にも迅速かつ柔軟に対応することができる。これにより、社内教育のマルチキャスト配信やWeb会議など、コミュニケーション効率の向上やワークスタイル変革などを実現することができる。
- 優れたコストパフォーマンスを実現
上記のような特長に加え、ネットワークへの不正アクセスを防御するファイアウォール機能も搭載している。また、制御メッセージをはじめとするショートパケットを最大100Mbpsで転送できるなど、基本性能の向上を図りながら、標準価格が33万8000円〜と優れたコストパフォーマンスを実現している。
さらに、拡張スロットを3スロット備えており、インタフェース拡張や保守性の向上など、企業のビジネス環境の変化に柔軟に対応したネットワーク構築を実現することができる。
「IX3010」の標準価格、出荷開始時期は以下のとおりであります。NECでは、「IX3010」を含む「UNIVERGE IXシリーズ」について、今後3年間で7万台の販売を見込んでおります。
製品名 |
標準価格 |
出荷開始時期 |
IX3010 |
33万8000円〜 |
平成16年2月2日 |
ブロードバンド環境の普及拡大にともない、企業においては、より低コストかつ信頼性に優れたネットワークで、広域に分散した拠点間を結びたいというニーズが高まっております。また、データ系ネットワークと音声系ネットワークを統合することで、ネットワーク関連のTCO削減、業務の生産性向上などの実現を求める企業が増えていることなどから、ブロードバンド環境を利用したネットワーク刷新ニーズが高まっております。
このたびの「IX3010」は、こうした市場ニーズに応えるものであり、NECの「IT・ネットワーク統合ソリューション」の提供拡大を推進するものであります。
「IX3010」の主な仕様については別紙をご参照ください。
(注1) |
VRRP: Virtual Router Redundancy Protocol
ルータの冗長化を行なうためのプロトコル。設定によって負荷分散を同時に実現することも可能。 |
(注2) |
PRI:Primary Rate Interface
国際電気通信連合(ITU-TS)が標準化したISDN回線のインタフェース規格。 |