NECはこのたび、ミドルウェア製品群「VALUMO(バルモ)ウェア」において、サーバ障害や処理負荷の増減に応じてサーバやストレージ、ネットワーク、アプリケーションのITリソース(資源)を自動的に割り当てることを可能とする業界初のプロビジョニング管理ソフト「WebSAM ProvisioningMaster(ウェブサム プロビジョニングマスター)」や、システムの状態を分析・診断し、性能低下の未然検知や障害原因の特定を可能とする自律運用管理ソフト「WebSAM ASManager(ウェブサム エーエスマネージャー)」など、自律コンピューティング機能を強化した3製品を製品化し、本日から販売活動を開始いたしました。
新製品は、システムの稼動状況や処理性能の分析・診断から、検知した障害や性能低下などの問題に対する適切な対処方法の決定、必要なサーバの追加・置換・用途変更までの一連のシステム運用管理業務を自動的に実行可能とするものであり、システムのサービスレベル維持や運用コスト削減を実現するものであります。
このたびの「VALUMOウェア」強化の主な特長は以下の通りであります。
- 業務システムの統合的なプロビジョニングを可能とする管理ソフトを提供
サーバ、ストレージ、ネットワーク機器、アプリケーションのITリソースを統合管理し、サーバへのOSおよびミドルウェアのインストールから、ストレージおよびネットワーク機器の設定、業務単位でのアプリケーションの配置までの統合的なプロビジョニング(リソースの自動割り当て)を可能とする業界初の管理ソフト「WebSAM ProvisioningMaster」を提供する。
同製品を活用することで、障害発生時に故障したサーバを自動的に置換して業務停止時間を短縮すること、処理負荷増大時に新たなサーバを迅速に追加して負荷を分散すること、業務の処理負荷に応じてサーバの用途を計画的に変更してリソースを効率的に利用すること、などが可能であり、システムのサービスレベルの維持や、運用コスト・サーバ台数の削減を実現することができる。
- システム障害や性能低下を未然に検知可能とする自律運用管理ソフトを提供
システムを構成する複数のハードウェアやソフトウェアの稼動状況および処理性能を分析・診断し、性能低下を未然に検知することや、障害発生時の迅速な原因究明を可能とする自律運用管理ソフト「WebSAM ASManager」を提供する。
また、過去の障害情報と復旧手順をナレッジデータベースに蓄積して、障害発生時に迅速な復旧処理を行ない業務の継続を可能とする統合運用管理ソフト「WebSAM MCOperations(ウェブサム エムシーオペレーションズ)」において、新たにOracle社のデータベースなどの障害情報・復旧手順に関するナレッジコンテンツを強化する。
これらの製品を活用することで、システムの性能低下などの問題に対する計画的な対処、複雑な障害の原因特定、障害からの復旧時間の短縮が可能であり、システムのサービスレベルを維持することができる。また、日々の煩雑な運用業務から技術者を解放し、システム運用コストを削減することができる。
このたびの新製品の標準価格および出荷開始時期は以下の通りであります。
製品名 |
標準価格 |
出荷時期 |
備考 |
WebSAM ProvisioningMaster
(新製品) |
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WebSAM ProvisioningMaster PF |
920万円〜 |
4月21日 |
OS、ミドルウェアのインストールや設定を自律的に行なう製品 |
WebSAM ProvisioningMaster AP |
287万円〜 |
6月末 |
業務APのインストールを自律的に行なう製品 |
WebSAM ASManager
(新製品) |
115万円〜 |
4月21日 |
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WebSAM MCOperations
(強化製品) |
172万円〜 |
4月21日 |
Oracle 9i、同10g、WebSAMのナレッジデータを追加 |
NECでは、このたびの新製品について、今後3年間で600システムの販売を見込んでおります。
近年、企業を取り巻く環境が大きく変化する中、競争力を維持・強化するためにIT活用の重要性が増大しております。このため、多様な業務やサービスのIT化が加速する一方、すでに稼動しているITシステムの大規模化・複雑化も進展しつつあります。こうした中、ハードウェア・ソフトウェアの障害や急激な負荷の増大などに自律的かつ自動的に対応できるシステム構築を求める声が高まっております。
このたびの新製品は、こうした市場ニーズに応えるものであります。
なお、「WebSAM ProvisioningMaster PF」は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から基盤技術研究促進事業(民間基盤技術研究支援制度)の一環として研究委託を受けている「大規模・高信頼サーバの研究」の成果を一部利用しております。
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VALUMOウェアについて
VALUMOウェアは、「ビジネスを止めない」「コストを下げる」「ビジネスを広げる」という3つの顧客価値を実現するプラットフォームテクノロジー「VALUMO」の中核を担うミドルウェア製品群を体系化したもの。
VALUMOウェアは、(1)業務構築運用基盤「DiosaGlobe(ディオサグローブ)」、(2)サービス構築基盤「ActiveGlobe(アクティブグローブ)」、(3)統合システム運用管理「WebSAM(ウェブサム)」、(4)システム構築基盤「SystemGlobe(システムグローブ)」の4つの製品群から構成されている。 |
(注) |
記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標 |