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Japan

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高品質な法人向けモバイルサービスを実現するモバイルサービスレベル管理システムを開発

2005年 9月15日
日本電気株式会社

NECはこのたび、通信事業者が高品質な法人向けモバイルサービスを提供するために不可欠な、携帯電話網の運用管理業務を支援するモバイルサービスレベル管理システムを開発しました。

今回開発したモバイルサービスレベル管理システムは、サービスレベル契約(以下SLA:注1)の締結から遵守管理にいたる通信事業者の法人向け業務を包括的に支援するサービス基盤で、以下の技術開発により実現しました。

(1) SLA対象エリアとなる法人ビル内のフロアー毎の無線品質を高速・高精度にアセスメントする「ビル内無線品質査定技術」の開発
(2) SLA違反を引き起こす無線セル(サービスエリア)の異常を検出・予測する「異常無線セルマイニング技術」の開発
(3) 無線セルの異常検出・予測結果に基づき、SLA対象ユーザーの通信品質を契約値内に維持する「SLA維持制御技術」の開発

このたびの成果により、通信事業者はSLAに基づいた高品質なモバイルサービスを提供可能となり、法人ビジネスを拡大することができると共に、重大障害を未然に防止する運用保守環境を構築することができます。

近年、携帯電話のコンシューマ市場の飽和、ナンバーポータビリティ導入、新規事業者への周波数開放などの環境変化に対応するため、各通信事業者はモバイルセントレックスやデータ通信などの法人向けモバイルサービスの強化を図っています。しかし、従来法人向け有線通信サービスで取り交わされていたSLAは、モバイルサービスでは無線区間の品質保証が困難なため、行われていませんでした。また、SLAを締結しても、適切な監視手法や保守方法等の管理環境が未整備であったため、契約自体が有効性を発揮できないという課題がありました。

このたび開発したモバイルサービスレベル管理システムは、法人ビルなどの限定されたエリアでSLAに基づくモバイルサービスを提供する上で不可欠な、無線品質アセスメント、品質監視、品質維持の一連の業務を支援するサービス基盤です。本システムの詳細な特長は以下の通りです。

(1) 当社の3次元電波伝搬シミュレータ「RADIOSCAPE(R)(注2)」に適応解析アルゴリズムを搭載することで、広大な都市空間からビル内のフロアーレベルまで、解析精度を維持しながら一括して無線品質アセスメントを行なえる「ビル内無線品質査定技術」を開発しました。これにより、人手による実測を行うことなく、法人ビル内のフロアー毎の適切な品質改善計画やSLA契約指針の策定を迅速に行うことが可能となります。
(2) また、法人契約端末と携帯電話網から抽出される品質監視情報を元に統計的な異常度判定と時系列データマイニング(注3)を行う「異常無線セルマイニング技術」を開発しました。これにより、無線セルの品質異常の検出・予測および原因分析を効率的に行うことが可能になりました。
(3) さらに、トラフィック需要急増などにより、突発的な無線セルの異常が検出された際に、SLA対象ユーザーと一般ユーザーのトラフィックに優先度をつけて、呼受付処理やハンドオーバー処理を行う「SLA維持制御技術」を開発しました。これにより、SLA対象ユーザーの通信品質を契約値内に維持することが可能となりました。

NECでは今回の成果を、高品質なサービスで法人向け事業展開をはかる通信事業者の業務を包括的に支援するサービス基盤と位置づけ、今後、通信事業者の協力を得た上でフィールドでの実証実験を行い、早期の事業化を推進していきます。

なお、NECは今回の成果を、9月20日から23日まで、北海道大学で開催される「電子情報通信学会ソサイエティ大会」で、22日に発表します。

本モバイルサービスレベル管理システムの概要は、別紙をご参照ください。

以上

(注1)
サービスレベル契約(SLA:Service Level Agreement)
通信事業者と顧客の間で取り交される契約で、網の可用性や復旧時間、通信品質などに関わるサービスレベルを数値で表したものです。SLA対象項目の一定期間内の平均値が契約値よりも悪かった場合、返金の対象とするなどの条項が通常付け加えられます。適切なSLAは、顧客にモバイルサービスに対する信頼感を与えることができると共に、通信事業者にとっても顧客満足へ向けた業務改善指標として有効となります。
(注2)
「RADIOSCAPE(R)」(ラジオスケープ)
「RADIOSCAPE(R)」は、携帯電話や無線LANなど各種無線システムのエリア設計を支援する、NEC独自の3次元電波伝搬解析ツールです。3次元地図データとフロアー図面を入力することで、屋外と屋内の相互の影響を考慮した電波伝搬特性をシームレスに推定することができます。
(注3)
時系列データマイニング
通常、通信網の品質データには一週間や一日を単位とした周期性が明確に含まれますが、長い周期を含むデータの解析には多くの計算量が必要となります。これに対して、高速処理を実現する当社独自の時系列データマイニングエンジン「TrendLiner(TM)」を品質データの解析に適用し、品質異常によるSLA違反のリアルタイム高精度予測を実現しました。
「RADIOSCAPE」はNECの登録商標です。
「TrendLiner」はNECの商標です。

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC 研究企画部 企画戦略グループ
https://www.nec.co.jp/r_and_d/ja/cl/contact.html


このページに掲載されているプレスリリースその他の情報は、発表日現在の情報であり、時間の経過または様々な後発事象によって変更される可能性がありますので、あらかじめご了承ください。

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