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高速充電が可能で柔軟性がある超薄型二次電池を開発
~ユビキタス社会に不可欠な新しいデバイスを実現可能~

2005年12月 7日
日本電気株式会社

NECはこのたび、ICカード、電子ペーパー、アクティブ型RFIDタグ (注1)など、ユビキタス社会を実現するさまざまなデバイスへの内蔵が可能 な薄さと柔軟性を持ち、さらに30秒以内の高速充電もできる超薄型フレキシブル二次電池を開発しました。

このたび開発した超薄型電池は、プラスチックの一種である有機ラジカル材料(注2)を正極に用いた「有機ラジカル電池」(注3)で、その特長は次の通りです。

(1) 電極の薄膜化技術の開発により、薄さ0.3mmを実現。
(2) 有機ラジカル材料は、電解液が浸透した「ゲル状態」(注4)となっているため、この電池を曲げることも可能。
(3) 電気化学反応速度が速い有機ラジカル材料を採用したこと、および電解質イオンがゲル状態の有機ラジカル材料中をスムーズに移動できる特性を利用して充電反応における抵抗を小さくしたことにより、30秒以内での短時間充電が可能。
(4) エネルギー密度(注5)は、1cm2あたり約1mWh。アクティブRFIDタグに用いた場合、一回の充電で数万回の信号発信が可能。
(5) カドミウム、鉛など、従来の二次電池に用いられている重金属を使用しない、環境にやさしい二次電池。

この電池は、超薄型であるため、ICカードへの内蔵ができたり、軽くて薄い電子ペーパーや、人や動物に装着できる小型のアクティブ型RFIDタグなどを実現できます。また、これらの新しいデバイスの出現とそれを支えるネットワークの進展により、さまざまな新しいサービスが可能となります。例えば、アクティブ型RFIDタグを活用することにより、流通におけるリアルタイムな製品トレースや、人や動物のリアルタイムな位置情報の検知などが可能となります。

また、この電池は柔軟性があるので衣服への装着もでき、将来、同じ衣服にCPUやメモリを装着することで、PC機能を持ったウェアラブルコンピュータの実現も期待されます。

このたび開発した電池は、さまざまな機器がネットワークにシームレスにつながり、いつでも、どこでも、誰でも、どんなものからでも情報ネットワークにアクセスできるユビキタス社会の実現に大きく貢献するものです。

NECでは、電池エネルギー密度をさらに向上させ、一回の充電で使用できる時間を伸ばすことや充電時間をさらに短くすることなどを課題として、より高性能で信頼性の高い超薄型フレキシブル二次電池の実現を目指し、今後とも積極的な研究開発活動を続けていく予定です。

なお、今回の成果につきましては、12月7日から9日まで、東京ビックサイトで開催されるiEXPO2005において、展示発表します。

以上

(注1)
物体の識別に用いられる微小な無線ICチップのうち、電池を内蔵することで自らデータを発信することができるもの。
(注2)
安定ラジカルを分子内に有する材料。安定ラジカルは、特殊な分子構造により、一般に不安定なラジカルを安定化したもの。本電池では、とりわけ安定化されたラジカルを用いており、大気中で容易に取り扱うことができる
(注3)
2000年にNECが提案した、有機ラジカル化合物を電極活物質に用いた電池。ラジカル部位の酸化還元反応により充放電を行う。高出力性(一度に大きな電流を放電できる)という特徴を持つ。この特徴を生かし、NEDOからの委託事業「バックアップ用高出力有機ラジカルの研究開発(2002.11~2005.3)」においてデスクトップPCのデータバックアップ用電池を開発した
(注4)
ポリマーが溶媒を含み膨潤した状態のことで、固体と液体の中間の物質状態にある。
(注5)
電池の単位面積あたりに蓄えられるエネルギーのこと。

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC 研究企画部 企画戦略グループ
https://www.nec.co.jp/r_and_d/ja/cl/contact.html


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