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Japan

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システムLSIへの組み込みに適した
超高速動作不揮発性磁気メモリ(MRAM)セル基本技術を開発
~SRAMと同等の動作速度を実現可能に~

2006年 7月14日
日本電気株式会社

NECはこのたび、次世代LSIへの組み込みに適した超高速動作不揮発性磁気メモリ(以下、MRAM:Magnetoresistive Random Access Memory)の実現に不可欠なメモリセルの基本技術を開発しました。

今回開発したMRAMメモリセル技術は、書き込み回路および読み出し回路の新規開発による書き込み・読み出し速度の高速化、低書き込み電流メモリセル構造の開発によるセル面積の小型化、などにより実現しました。

このたびの開発により、現在のシステムLSIに組み込まれているSRAM(Static RAM)と同等の動作速度を有し、SRAMにはない不揮発性という付加価値を持った、システムLSI組み込みに適した高速動作MRAMの実現への見通しが得られました。今後は、本技術を用いたMRAMマクロの設計・試作を進め、実チップに組み込んだ形での動作検証を目指して開発を進めていきます。

電子機器の高速・高性能化に伴い、高速に動作するシステムLSIへの要求が年々高まっています。この要求に応えるため、従来外付けされていたメモリのシステムLSIチップへの組み込みが進んでおり、システムLSIチップに占める組み込みメモリの面積比率が増加しています。一方で、機器の小型化を実現するため、システムLSIチップの小型化への要求も高まっています。
システムLSIの組み込みメモリには、動作時に使用する高速動作メモリ(RAM)と、非動作時(電源の切れた状態)にデータを記憶する不揮発性メモリ(NVM:Non-Volatile Memory)の2つがあります。これに対し、現在、RAMとNVMの二つの特徴を合わせ持つ統合メモリとしてMRAMの研究開発が進められています。しかし、これまでは、システムLSIに組み込まれるSRAMと同等の100MHzを超えるランダムアクセス動作周波数を実現することが困難であったため、読み出し動作と書き込み動作の両方を高速化できるMRAM技術の開発が求められていました。

このたびの開発は、こうしたニーズに応えるもので、特長は以下の通りです。

(1) 従来のMRAMセルの書込み方法では、書込み電流値を厳密に制御するための電流源回路が複雑になり、100MHzを超える書き込み周波数を実現することは困難でした。今回開発したメモリセル回路では書込み電流の上限がなくなり電流源回路が単純になったため、200MHz以上の高速書き込み周波数が可能となることがシミュレーションで実証できました。
(2) 従来のMRAMセルの読み出しでは、セルからの読み出し信号が小さいために信号増幅回路が複雑になり、200MHzを超える読み出し周波数を実現することは困難でした。今回開発したメモリセル回路ではメモリセル内で読み出し信号が増幅されるため、メモリセルアレイの周辺に余分な回路を必要とせず、500MHz以上の高速読出し周波数が可能となることがシミュレーションで実証できました。
(3) 書き込み電流が従来書き込み方式の1/3程度となる中間書込み配線型メモリセル磁性体構造により、組み込みSRAMと同等以下のセル面積の組み込みMRAMの実現が期待できます。その結果、不揮発性という付加価値を有する高速動作メモリを組み込んだシステムLSIチップを低コストに製造可能となる見通しが得られました。()

NECはNEDO技術開発機構の助成を受けてMRAM技術開発を進めており、高速組込み不揮発性RAMの実用化を目指しています。NECでは今後も、MRAMの次世代システムLSI組み込み用メモリとしての可能性に注目し、研究開発に注力していきます。

以上

(注)
従来は、メモリセルアレイにX方向とY方向に直交して配置された上下2本の配線に電流を流して形成される合成磁界によってMRAMセルの磁性体自由層の磁化を反転する二軸磁界書込み方式を使用していました。本開発では、メモリセル内にある一つの配線に電流を流して形成される磁界によってMRAMセルの磁性体自由層の磁化を反転する一軸磁界書込み方式を採用し、書込み電流の低減、ひいてはセル面積の低減を実現しています。


本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC 研究企画部 企画戦略グループ
http://www.sw.nec.co.jp/contact/


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