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Japan

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次世代無線通信規格向け高性能プログラマブルプロセッサを開発

2007年10月19日
日本電気株式会社

NECはこのたび、次世代の携帯電話システムや無線LANシステムなど、様々な高速無線通信規格にソフトウエアの書き換えのみで柔軟に対応できるプログラマブルプロセッサを開発しました。

このたび開発したプログラマブルプロセッサは、無線アクセス装置の要となるベースバンド処理を、専用LSI(ASIC:)を用いずに低コストで実現するもので、主な特長は以下の通りです。
(1) 次世代の無線通信規格に共通して採用されているMIMO-OFDM通信方式で頻繁に用いられるFFT/DFT処理と行列演算処理を高速に実行でき、かつソフトウエアの書き換えによって、様々なベースバンド処理を実行できるアーキテクチャを採用。
(2) 多くの演算器を2次元アレイ状に並べたアレイ型プロセッサにマルチスレッド機構を導入することで、無線信号処理時の演算器の稼働率を80%以上に向上。
(3) アレイ状の演算器のうち、隣接したもの同士のみを接続するシストリックアレイアーキテクチャを採用することにより、チップ内の配線面積を減らし、300MHz以上の高速動作を実現。加えて、配線面積の低減に伴う省電力化も実現。

本プロセッサを用いることで、次世代無線通信規格に対応した無線アクセス装置を短期間で開発できるようになります。加えて、規格の改定やサービスの進化への柔軟な対応や、複数の無線規格を切り替えて使用するマルチモード装置への適用も可能になります。例えば、ソフトウエアの変更のみで「3GPP LTE」と「WiMAX」の両方に対応できる基地局装置や携帯端末を実現できます。

Beyond 3Gと称される次世代のワイヤレスブロードバンドアクセス方式として、次世代携帯電話規格の「3GPP LTE」や「IEEE 802.16e」、次世代無線LAN規格である「IEEE 802.11n」など、様々な無線通信規格が提案されています。これらの通信規格は、新しい通信方式を次々に取り入れることで高速かつ高品質な通信サービスを提供しようとしており、規格の改定が頻繁に行なわれることが予想されます。そのため、これらの規格に対応する無線アクセス装置には、高品質サービスを実現するための高速性に加え、規格の改定に対応できる柔軟性が求められています。
従来、無線アクセス装置の要であるベースバンド処理は、膨大な演算を処理するため、ハードワイヤードロジックに基づくASICを用いるのが一般的でした。しかし、ASICは、一度決定した回路を変更するために再設計が必要であり、規格の改定やサービスの進化に無線アクセス装置を対応させることが非常に困難です。汎用DSP、FPGAのように容易に機能変更が可能なプログラマブルデバイスを用いると、柔軟性を実現することはできますが、必要とする演算量を満たすためには高速なデバイスの使用や回路の大規模化が必要となるため、装置のコストが高くなるという問題がありました。

このたびの開発はこれらの課題を克服するもので、無線信号処理に適用分野を絞って処理効率を向上したことにより、次世代無線通信規格のベースバンド処理を実行するデバイスを、汎用DSPやFPGAなどの従来のプログラマブルデバイスを用いた場合と比べて約1/10のコストで実現できます。

NECは今回の成果が、無線アクセス装置の高性能化および低コスト化に貢献し、ワイヤレスブロードバンドアクセスをより便利に利用可能にする技術であると考え、今後、より積極的な技術開発を推進していきます。

なお、NECは今回の成果を、10月17日から19日まで上海で開催される米国電気学会主催の国際会議「SiPS 2007(IEEE Workshop on Signal Processing Systems)」で、19日に発表する予定です。

以上

(注) ASIC(Application Specific Integrated Circuit)
特定用途向けLSIの総称。特定の処理を高速かつ小面積で実行できるように設計されているため柔軟性は低い。

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC 研究企画部 広報グループ
http://www.nec.co.jp/contact/


このページに掲載されているプレスリリースその他の情報は、発表日現在の情報であり、時間の経過または様々な後発事象によって変更される可能性がありますので、あらかじめご了承ください。

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