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ホーム > ニュース > プレスリリース > 派生ファイルでも特定・流通停止できる技術を開発

ネットワークへの情報漏洩後に状態が変化した派生ファイルでも特定・流通停止できる技術を開発 ~仮想的なインターネット環境におけるP2Pソフトのトラヒックを用いて検証~

2010年3月2日
日本電気株式会社

NECはこのたび、Winnyをはじめ自動送信型ファイル交換(Peer to Peer、以下 P2P)ソフトで生じる可能性のあるネットワークへの情報漏洩対策として、漏洩したファイルを特定し、流通を防止するための技術を開発しました。
本技術は、ファイルの一部に含まれる特徴量を用いて、漏洩した元のファイルだけでなく、ファイルの閲覧や保存などにより、設定情報が変化してできた派生ファイル(注1)も特定できるものです。

またこのたび、独立行政法人 情報通信研究機構の研究開発用ネットワークシミュレーション環境(StarBED)を利用して、1,000台の仮想マシン(注2)を用いた仮想的なインターネット環境を構築し、本技術を用いて漏洩したファイルの特定や流通が停止できることも実証しました。本実証では、仮想ネットワーク上の2Gbpsのトラヒックを処理し、109ファイル中97の派生ファイルを検出、ルータで該当ファイルの転送トラフィック切断に成功しました。
本実証により、ギガbpsクラスのトラヒック処理が必要な大規模なネットワークにおける本技術の有効性が検証できました。

昨今、WinnyをはじめとしたP2Pソフトによる情報漏えい事故が、社会問題となっております。従来、漏洩したファイルを特定する方法として、ファイルハッシュ(ファイルを識別するための任意文字列)を用いる方法や文書中に含まれる語句を検索して流通を阻止する方法がありましたが、前者は、派生ファイルを検出できず、後者は、高トラヒックへの対応が難しいという課題がありました。このたび開発した技術は、これらを解決し、より効果的に漏洩情報の拡散を防ぐことができます。このたび開発した技術の特長は、以下の通りです。

  1. 派生ファイル中の変化しないデータ列を抽出する特徴抽出技術
    派生ファイルと元ファイルとでデータ列が変化しない本文が格納されている部分から、特徴情報としてデータを抽出する技術を開発。これにより、元ファイルから特徴情報を作成するだけで、派生ファイルを含めて特定できる特徴量生成を実現。

  2. P2Pデータを高速で抽出可能なP2Pデータストリームフィルタリング技術
    高速パケット処理装置に実装可能なP2Pデータストリーム(P2Pソフトによって転送されているファイルデータ全体)を抽出できるフィルタを開発。同フィルタは、P2Pプロトコル(通信手順)の判定による高速処理が可能なため、高負荷トラヒックからP2Pデータストリームのみ抽出可能。

  3. パケットと特徴量をマッチングする高速流出情報検索技術
    P2Pデータストリーム中から特徴量に一致するデータを発見できる高速流出情報検索技術を開発。本技術によって、フィルタリングで抽出されたP2Pデータストリームから、ファイルの特徴量を元に検索することで、派生ファイルを含む流出情報の発見・削除を実現。

このたび開発した技術は、平成19年度よりNECが参画している、総務省の「情報漏えい対策技術の研究開発(ネットワークを通じた情報流出の検知及び漏出情報の自動流通停止のための技術開発)」の一環として進めてきた研究成果です。
NECでは今回の開発が、ネットワークにおける情報漏えい対策につながるものと考え、今後も研究開発を進めてまいります。
なお、今回の成果は、3月2日に東京 大手町で開催されるセミナー「情報セキュリティセミナ―」で、発表・展示します。

以上

注1

派生ファイル:ユーザが意識して編集作業をしなくても、ファイルの閲覧や保存などの操作により、ファイルに含まれる設定情報が変化したファイル。

注2

仮想マシン:ネットワークを構成するサーバーやルータ、端末など。

私たちNECグループは、
「人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現する
グローバルリーディングカンパニー」を目指しています。

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本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC 知的資産R&D企画本部 広報グループ
URL: 新しいウィンドウを開きます。http://www.nec.co.jp/contact/

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