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2010年3月25日
日本電気株式会社
NECは、このたび100Gデジタルコヒーレント光送受信方式(注1)でリアルタイムに長距離光伝送を行うトランスポンダ(注2)を開発し、1520kmの長距離光伝送区間を100ギガビットイーサネット(注3)のリアルタイム通信に世界で初めて成功しました。
NECはVerizon社が保有する米国テキサス州の北ダラス地区に敷設されている光伝送路を使用したフィールドトライアルに参加しました。本トライアルでは、今回開発したトランスポンダを100GBASE-LR4クライアントインタフェース(注4)でJuniper社コアルータ「T1600」に接続し、NECのDWDM(注5)装置「DW4200」を用いて、エンド・ツー・エンドでエラーフリー伝送を実証しました。
これまでの100Gデジタルコヒーレント光受信方式の研究開発では、受信信号データを測定器でキャプチャ・蓄積、デジタル化した後に、別途PCなどで信号処理を行うオフライン信号処理による伝送特性評価が行われていました。オフライン評価では、非常に短い時間での評価しか行うことができないため、実運用で問題となる長周期変動による特性変化などの評価が困難でした。
今回のトランスポンダは、100Gコヒーレント光伝送を実現する光送受信回路により、リアルタイムに伝送特性を評価できるようになったことに加え、誤り訂正符号回路部、イーサネット装置とのインタフェース部も含んでおり、100G信号サービスとしての評価も可能な構成となっています。
今後、100Gbpsの実用化に向けては、安定な運用のためのさまざまな技術開発が強く求められますが、本成果を活用することにより、これらの開発が加速されることが期待されます。
今回のフィールドトライアルにより、100Gデジタルコヒーレント方式の基本機能を世界で初めて実証しましたが、今後の実用化に向けては(1)光回路の小型化、集積化、(2)デジタル信号処理部のLSI化による小型化、低消費電力化、(3)歪補償のデジタル信号処理化などのさらなる高機能化が必須です。これらの課題に対して、今回の成果を活かして製品開発を進めて参ります。
なお、100Gリアルタイムデジタルコヒーレント光送受信器を用いたフィールドトライアルの結果に関しては、3月21日~3月25日に米国サンディエゴで開催されるOFC(Optical Fiber Communication Conference and Exposition)において、25日に発表を行います。
以上
100Gbps高速データを光の振幅と位相の2つの情報を使用して送受信する光伝送方式。受信の際は、信号光にローカル光を混合してミリ波帯の信号として取り出し(コヒーレント検波)、さらにこれをデジタル信号処理することによって、元の高速データを復調する。
注2:トランスポンダクライアント側の光信号とWDM側の光信号との相互変換器。
注3:100ギガイーサネット米国に本部を置く電気・電子技術の学会のIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc)で標準化作業中の次世代の高速イーサネット規格(802.3ba)。
注4:100GBASE-LR4クライアントインタフェース1波長25Gbpsの速度で4波長の光信号を束ねて、最大10km伝送するIEEE標準の100Gイーサネットの規格の一つで、本年6月に802.3baをサポートするインタフェースとして標準化される予定。
注5:DWDM高密度波長分割多重方式、Dense Wavelength Division Multiplexing
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