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ホーム > ニュース > プレスリリース > 非食用の植物資源を用いて高植物成分率と高機能を世界で初めて両立したバイオプラスチックを開発

非食用の植物資源を用いて高植物成分率と高機能を
世界で初めて両立したバイオプラスチックを開発 ~植物の茎とカシューナッツの殻の成分を利用~

2010年8月25日
日本電気株式会社

NECはこのたび、非食用の植物原料を用いて、世界で初めて、安定した供給性、70%以上の高い植物成分率、電子機器に必要な耐久性を同時に実現したバイオプラスチックを開発しました。

このたび開発した非食用の植物資源を用いたバイオプラスチックの特長は、以下の通りです。

  1. 安定した供給性のある非食用の植物資源を利用
    草や穀物の茎などの主成分であり、石油代替が可能なほど豊富に生産されているセルロース(注1)を主原料に利用。これにカシューナッツ生産時に大量に副生する殻から抽出される油状物質(カルダノール、注2)を化学結合してバイオプラスチックを開発。共に多くが廃棄されているため、これらを資源として利用することで安定した供給性を確保可能。

  2. 高度な植物成分率を実現
    植物資源であるセルロースとカルダノールを主原料に用いることで、高い植物成分率(70%以上)を達成。これにより、従来のセルロース系バイオプラスチックの特性確保に必要だった、石油系添加剤の大量混合による植物成分率の低下を防止。

  3. 電子機器向け用の高い耐久性を実現
    水をはじき、柔軟な部分と、変形しにくい部分からなる分子構造をもつカルダノールを、化学反応しやすいように改質し、セルロースと化学結合。これにより、加熱した際の溶融性(樹脂化)、強靭性(強度・伸び)、耐熱性、耐水性、および短時間で成形できる非結晶性を同時に実現。
    従来のポリ乳酸(注3)やセルロースを用いたバイオプラスチックなどとの比較は以下の通り。
    • 強靭性:ポリ乳酸比 約2倍、従来のセルロース系と同程度
    • 耐熱性(ガラス転移温度):ポリ乳酸比 約2倍、従来のセルロース系比 約1.3倍
    • 耐水性:ポリ乳酸と同程度、従来のセルロース系比 約3倍
    • 成形時間:ポリ乳酸比 5割以上削減、従来のセルロース系や石油系プラスチックと同程度

近年、量産化が進んでいるポリ乳酸を用いたバイオプラスチックは、主に家畜飼料用の穀物から生産したデンプンなど、食用の植物資源を原料としています。しかし、将来の食糧不足への懸念から、非食用の植物資源を使った新しいバイオプラスチックが求められています。

そのため、非食用の植物資源を用いたバイオプラスチックとして、セルロースやヒマシ油(注4)などを原料に用いた開発や実用化が進められています。特に、豊富な生産量をもつセルロースを用いたバイオプラスチックは、文具、玩具、生活用品などで実用化されています。しかし、セルロースを利用する場合、石油系の添加剤(可塑剤など)を大量に使用する必要があるため、植物成分率の低下や、耐水性、耐熱性などの高い耐久性の実現が困難であるという課題があります。
一方、ヒマシ油を利用する場合、原料の安定供給性に懸念があり、また耐久製品に広く実用化するための特性が十分ではないなどの課題があります。

NECがこのたび開発したバイオプラスチックは、上記の課題を解決するものです。今後も、量産技術や用途に応じた実用特性を実現するための研究開発を進め、2013年度内に電子機器向けの実用化を目指します。

なおNECはこのたび開発した成果を、本年8月31日に筑波大学で開催される「日本化学会関東支部大会」にて発表します。

以上

(注1) セルロース

草や作物の茎や木材の主成分であり、石油の生産量にも匹敵する、地球上で最も多く産出されている植物資源。単糖類(炭水化物)が規則正しく配列して結合した長い分子構造をもち、分子間が強く引き付けあっているため、硬く、熱や水には溶けず、人間の食用にも適さない。

(注2) カルダノール

インド、ベトナム等で広く栽培されているカシューナッツの殻から抽出される油の主成分の天然有機化合物。柔軟な直鎖状の炭化水素と、水酸基がベンゼン環に結合した特有の分子構造をもつ。従来から、自動車ブレーキ材、塗料、絶縁材等の樹脂複合材の添加剤として利用されている。NECグループでもこの精製品を生産しており、樹脂用添加剤として利用中である。

(注3) ポリ乳酸

量産化が進んでいる植物原料のバイオプラスチックの1種であり、デンプンを原料として作成。一般製品に加え電子機器、自動車などの耐久製品での使用が開始されている。強度、難燃性などの実用特性の改良が課題であり、従来は、この対策処方として、石油原料系樹脂を大量添加したため、植物成分率が大幅に低下した。これに対して、NECはポリ乳酸に特殊な添加剤を混合する技術を開発し、高機能かつ高植物率のポリ乳酸複合材を開発し、実用化した。

(注4) ヒマシ油

ヒマの実から抽出された油。工業用原料(石鹸、塗料用など)、潤滑油、医薬品(下剤)などに用いられている。また、これを主原料にしたポリアミド系のバイオプラスチックが生産されており、一部の電子機器部材などに利用されている。

私たちNECグループは、
「人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現する
グローバルリーディングカンパニー」を目指しています。

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