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ホーム > ニュース > プレスリリース > 2010年度「C&C賞」受賞者の決定について

2010年度「C&C賞」受賞者の決定について ~併せて「25周年記念賞」を特設し、受賞者を決定~

2010年10月19日
財団法人NEC C&C財団

2010年度「C&C賞」受賞者

榊 裕之 博士
榊 裕之 博士

荒川 泰彦 博士
荒川 泰彦 博士

リーナス トーバルズ 博士
リーナス トーバルズ 博士

「NEC C&C財団25周年記念賞」受賞者

上杉 邦憲 博士
上杉 邦憲 博士

川口 淳一郎 博士
川口 淳一郎 博士

財団法人NEC C&C財団(理事長:佐々木元 NEC特別顧問、所在地:東京都港区)はこのたび、本年度の「C&C賞」受賞者2グループ3名を決定いたしました。

「C&C賞」は、1985年に創設された賞で、情報処理技術、電気通信技術、半導体デバイス技術、およびこれらの融合する技術分野(Integration of Computers and Communications -C&C)の開拓または研究、あるいはこの分野の進歩がもたらす社会科学的研究活動に関し顕著な貢献のあった方に授与されるものです。C&C賞の受賞者には、賞状、賞牌ならびに賞金(各グループ1千万円)が贈られます。

表彰式典は、11月24日(水)午後3時からANAインターコンチネンタルホテル東京(東京都港区赤坂)において開催いたします。同表彰式典では贈呈式に引き続いて受賞者の記念講演が行われます。

また、NEC C&C財団が本年3月に設立25周年を迎えたことから、それを記念した賞を設け、その表彰を今回のC&C賞表彰式典にて行う予定です。同賞の受賞者には賞牌ならびに賞金(各々50万円)が贈られます。

1.2010年度(平成22年度)「C&C賞」受賞者について

  • グループA:

    • 榊 裕之(さかき ひろゆき) 博士
      豊田工業大学 学長
      東京大学 名誉教授

    • 荒川 泰彦(あらかわ やすひこ) 博士
      東京大学 ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構長
      東京大学 生産技術研究所 教授

      <業績>量子細線・量子ドット半導体デバイスに関する先駆的・先導的貢献

  • グループB:
    • リーナス トーバルズ(Linus Torvalds) 博士
      リナックス財団 フェロー

      <業績>Linuxカーネルの開発とオープンな基本ソフトウェア開発モデルの提唱

2.各グループの受賞理由について

  • グループA:

    榊裕之博士、荒川泰彦博士は、「量子細線」や「量子ドット」という微細構造を、FET(Field Effect Transistor、電界効果トランジスタ)やレーザなどの半導体デバイスへ適用する先駆的提案を行い、それらの特性や機能が従来のデバイスに比べて飛躍的に向上することを理論的に示しました。両博士の提案は、ナノ加工技術の成熟に伴い量子細線FETや量子ドット半導体レーザとして結実しました。 特に、量子ドットレーザについては、実用レベルのデバイスが製品化され、大きな成長が期待されています。現在は、単一の電子や光子を制御する素子等、新たな特性や機能を有する素子の研究が進められています。 

    榊裕之博士は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の伝導層内の電子の2次元的な運動に着目し、層内に線状や碁盤目状の障壁を10ナノメートル程の間隔で導入することにより、電子の運動を量子的に制御する新素子概念を着想し、1975年に負性抵抗機能素子を、さらに1980年には量子細線FETを提案しました。この量子細線FETは、カーボンナノチューブなど1次元電子を用いたFETの嚆矢となりました。1990年半ばには、量子ドットを埋め込んだヘテロ構造FETを実現し、メモリ素子や光検出器への応用可能性も示しました。これらの研究は、次世代LSIやセンサなどへの活用が期待されるナノ細線FETに加え、単一の電子の伝導を制御する単電子トランジスタなどに発展し、計測や量子情報処理などの分野へも展開が図られています。

    荒川泰彦博士は、1982年に榊裕之博士と共同で、それまでの量子薄膜構造を更に高度化し、半導体中の電子を3次元的に閉じこめる量子ドットの概念を提示するとともに、その応用として量子ドットレーザを世界に先駆けて提案しました。同博士による量子ドットレーザの特性予測は、素子製造技術が進展し、実現が可能となった1990年以降に次々に実証されました。発振閾値が低く、温度制御が不要で10 Gbps(Giga bits per second)を超える高速直接変調が可能な量子ドットレーザが開発され、同博士と産業界の連携により、既に製品化されています。さらに現在は、高出力・低雑音半導体光増幅器の研究開発や、単一光子発生素子の実現研究とそれらを活かした量子暗号通信への応用研究などが進められています。また、量子ドットの太陽電池への展開も期待されています。

    このように、榊裕之、荒川泰彦両博士による量子細線、量子ドットのデバイス応用の提案は、情報通信分野の新たな地平を切り開く先駆的、先導的なものであり、今後、多方面への応用が期待されることから、C&C賞に相応しい業績と考えます。

  • グループB:
    Linus Torvalds博士は、長年利用されてきたUNIXとの互換機能を持つオペレーティングシステム(OS)としてLinuxを1991年に開発し、これを公開することにより、誰でも自由に活用できる新しい基本ソフトウェア開発モデルを確立しました。このようなオープンソース化により、LinuxはパーソナルコンピュータのOSとしての発展だけでなく、携帯電話や家電などの組込み機器からスーパーコンピュータに至るまで、幅広い情報機器に採用され、今日の情報機器の発展・普及に大きく貢献しました。

    1991年、フィンランドのヘルシンキ大学在学中だったTovalds博士は、パーソナルコンピュータ上で動き、UNIXと互換機能を有するOSとしてLinuxを開発しました。当時、UNIXは高価なワークステーションやミニコンピュータ上で用いられる高価なソフトウェアでしたが、Torvalds博士は安価なパーソナルコンピュータ上で動作するソフトウェアを開発し、世間に大きな影響をもたらしました。当時、パーソナルコンピュータ用のUNIXに似せたOSとしてMinixがありましたが、教育用機能に限られていました。開発当初のLinuxは極めて単純なシステムでしたが、これをオープンソースソフトウェアとして公開して、誰でも自由に利用・改良可能としたことにより、Linuxの改良が進みUNIXと遜色のないOSへと発展しました。このように、Tovalds博士の貢献は、オープンソースソフトウェアとしてプログラムを公開し、多くの人達がその改良に参加するという、極めて新しいプログラム開発形態を生み出した点にあります。また、ソフトウェアだけでなく、ネットワークサポート、ユーティリティなどをまとめたパッケージ化を行い、利用者のニーズに合わせて正しく容易にインストールできる配布方式を確立するとともに、LinuxカーネルとしてOSの統一性を損なわずに世界的に普及させることに成功しました。

    Linuxは、現在、パーソナルコンピュータや小中規模ネットワークサーバのOSとして世界で広く利用されている他、小型情報機器である携帯電話や家電などの組み込み機器から、メインフレームやスーパーコンピュータのような大型情報機器に至るまで、幅広く使われております。最近では、多くのスマートフォンにも採用され、今後の新しい携帯端末のOSとしての更なる発展が期待されています。

    このように、Linus Tovalds博士が開発したLinuxは、公開時以来、多くの情報機器へ広く導入され、世界の情報産業や教育・研究機関の活性化、さらに我々の生活の利便性向上にも多大なる影響をもたらしていることから、C&C賞の受賞者に相応しいと評価しました。

3.NEC C&C財団25周年記念賞の受賞者と受賞理由について

  1. 受賞者

    • 上杉 邦憲(うえすぎ くにのり) 博士
      宇宙航空研究開発機構 名誉教授

    • 川口 淳一郎(かわぐち じゅんいちろう) 博士
      宇宙航空研究開発機構
      宇宙科学研究所 宇宙航空システム研究系 教授 研究主幹
      月・惑星探査プログラムグループ プログラムディレクター
      ”はやぶさ”プロジェクトマネージャー

      <業績>地球圏外天体への離着陸と地球帰還を世界で初めて実現した『はやぶさ』の通信・制御を核とする総合システム技術の開発

  2. 受賞理由

    小惑星探査機『はやぶさ』は、2003年の5月にM-Vロケット 5 号機によって打ち上げられ、2005年9月に小惑星イトカワの軌道に到達し、ランデブー飛行(目標物と同一の軌道で飛行)の後にイトカワに着陸し試料採取に挑み、打ち上げ7年間後の2010年6月に地球に帰還しました。『はやぶさ』は世界で初めて地球圏外の天体に着陸して往復の惑星間飛行に成功した探査機です。また、小惑星から試料を採取し地球に持ち帰るサンプルリターンに挑戦した世界で初めての探査機でもあります。『はやぶさ』とそのミッションに利用された要素技術は、通信・制御を核とする総合システム技術のひとつの頂点であり、世界の宇宙開発の進展に大きく貢献したものといえます。

    上杉邦憲博士は、『はやぶさ』プロジェクトの実現に至る日本の宇宙探査技術の研究開発と構築に大きく貢献し著しい実績をあげました。特に、日本初の惑星探査機の誕生から今回の『はやぶさ』の成功に至る一連の開発の中で、(1)我が国で初めて地球引力圏を脱出し、惑星間航行技術を取得した『さきがけ』『すいせい』を成功に導き、(2)『ひてん』によりダブル・ルナー・スイングバイ(月の引力を利用して探査機の方向を転換)による軌道制御技術を実証した後、月周回および月面到達を実現させ、(3)『はやぶさ』コンセプトの先駆けとなる彗星の核のサンプルリターンミッション(SOCCER計画)を世界に先駆けて提唱し、(4)『はやぶさ』の実現に向けて礎を築き、プロジェクト・エクゼクティブとして『はやぶさ』の開発・打ち上げ・運用を成功に導きました。

    川口淳一郎博士は『はやぶさ』の構想立案と世界への提案を行い、プロジェクトマネージャとして、『はやぶさ』実現のための要素技術の開発からマネージメントに至るまで、すべての面でプロジェクトの中心的役割を果しました。特に『はやぶさ』の開発・打ち上げから帰還・回収の成功に至る一連の開発の中で、(1)軌道制御手法としてイオンエンジンによる軌道エネルギーの蓄積と地球スイングバイ(地球の引力を利用して探査機の方向を転換)を合わせたEDVEGA法(Electric Delta-V Earth Gravity Assist)を編み出し、新たなターゲットとして小惑星1998SF36(後に『イトカワ』と命名)への軌道計画を考案し、(2)光学航法や自律航法に関する開発を主導し、小惑星イトカワへの離着陸を成功させました。また、(3)度重なる探査機のトラブルの中で、次のリカバリステップまでの周到な考察と運用現場で論理的な瞬時判断を行い、幾度もプロジェクトの窮地を脱した手腕も『はやぶさ』を成功に導いた特筆すべき貢献でした。

    世界に例を見ない、地球圏外天体からのサンプルリターンに挑んだ『はやぶさ』ミッションの実現、窮地からの脱出、帰還の成功は、上杉邦憲、川口淳一郎両博士の宇宙探査技術開発における多岐にわたる経験や知見に基づく指導と推進によるところが多大であり、NEC C&C財団25周年記念賞に相応しい業績であると評価します。

両賞の受賞者略歴および当財団の活動概要、表彰式典概要については、別紙をご参照下さい。

以上

私たちNECグループは、
「人と地球にやさしい情報社会をイノベーションで実現する
グローバルリーディングカンパニー」を目指しています。

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本件に関するお客様からのお問い合わせ先

財団法人NEC C&C財団 後閑(ごかん)
電話:03-3457-7711(直通)
URL: 新しいウィンドウを開きます。http://www.candc.or.jp/contact.html

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