NECがテレフォニカと仮想PC型シンクライアントによるクラウドサービスを提供 ～キャリアクラウド事業を拡大～

NECは、スペインで最大かつ欧州や中南米の20ヶ国以上でグローバルに固定通信・携帯電話・インターネット事業を展開するヨーロッパ最大規模の通信事業者Telefonica S.A.社（本社：スペイン・マドリッド、Chairman and CEO：Cesar Alierta［セサール・アリエルタ］、以下 テレフォニカ）とともに、テレフォニカが企業向けに展開しているクラウドサービスのアプリケーションのひとつとして、新たにスペイン国内向け仮想PC型シンクライアントサービス（Virtual Desktop Infrastructure：以下 VDI）を提供します。

VDIは、従来はクライアントPC上に直接構築されていたデスクトップOS環境を、サーバの上に実装・集約した基盤システムであり、ユーザはPCやスマートフォン、シンクライアント端末などからリモートで仮想マシンに接続して、デスクトップOSを利用するものです。このため、端末側にデータを持たずセキュリティを強化できること、監視者側とエンドユーザ双方で管理コストを削減できること、個人環境やデータをサーバに保管するため様々な場所から自由にかつ安全にアクセスできるなどの利点があります。

NECは昨年、テレフォニカからSaaS（Software as a Service）ビジネスのプロジェクトを受注し、テレフォニカが、SaaS形式で企業や一般家庭に様々なアプリケーションソフトウェアを提供するためのクラウドサービス基盤をNECが構築・提供しています。テレフォニカは、中小企業向けSaaSビジネスとして、CRM、資産管理その他の業務アプリケーションを提供しており、VDIもこれらに加えて、新たなサービスメニューのひとつとなります。
NECとテレフォニカは今後も、クラウドコンピューティングへの関心の高まりとともに注目を集める、PaaS、DaaS等の様々なサービス領域において協力してビジネスを展開していきます。

世界のメガキャリアは、ネットワークのIP化、ブロードバンド化の進展を背景に、多様なサービスを企業から一般家庭まで幅広いユーザに提供する、データセンターを活用した新しいサービス事業を拡大しようとしています。NECは本年、スペインのNECイベリカ社（本社：マドリード）にキャリアクラウドコンピテンスセンターを設立しております。NECは、当社の長年にわたる国内外の通信事業者向けシステム納入実績と、データセンタ・サービスプラットフォーム構築・サービス提供ノウハウなどをあわせたITとNWの融合技術、キャリアクラウドコンピテンスセンターにおけるキャリアクラウドビジネスノウハウの蓄積により、テレフォニカグループのみならず、世界の通信事業者向けクラウドビジネスをグローバルに展開していきます。