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ホーム > ニュース > プレスリリース > 世界初 データ保持に電力が不要な連想メモリプロセッサを開発・実証

世界初 データ保持に電力が不要な連想メモリプロセッサを開発・実証 ~待機電力ゼロの電子機器実現に向けて~

2011年6月13日
日本電気株式会社
国立大学法人東北大学

試作したCAM回路

試作したCAM回路

NECと東北大学は、CPU内で使用される電子回路(CAM:連想メモリプロセッサ、注1)において、世界で初めて、既存回路と同等の高速動作と、処理中に電源を切ってもデータを回路上に保持できる不揮発動作、を両立する技術を開発、実証しました。

本技術は、電子が持つ性質であるマイナス電荷や微細な磁石であるスピン(注2)を利用したスピントロニクス論理集積回路技術の一つです。NECが従来から開発を進めている、磁性体に対して垂直な磁化をもつ垂直磁壁素子(注3)を利用することで、一時保存用(キャッシュ)メモリのデータ参照に必要な回路であるCAMで処理中のデータを、メモリに記憶することなく、CAMの電源を切ってもそのままの状態で回路上に保持することを実現しました。

昨今、クラウドコンピューティングの拡大とともに、情報通信機器の利用も増加しています。現在の機器は、完全に電源を切ると起動に時間が必要な場合が多く、待機時は内部回路が通電状態となっています。このため、機器の増加に伴う、待機電力の増大が懸念されています。
本技術を適用したCAMは、すでに実現している不揮発化を行ったメモリ等と組みあわせることで、電子機器のCPUや記憶装置など機器全体の不揮発化につながります。本技術により、待機電力がゼロで、瞬時に利用可能な電子機器の実現に向けて、大きく前進します。

このたび開発したCAMの不揮発化技術の特長は、次のとおりです。

  1. 従来同等の高速なデータ検索が可能
    高速性を保ったままCAMを不揮発化するために、半導体の1つのセル内に、スピン方向が互いに逆となる2個のスピントロニクス素子を接続。回路の構造上、2つの素子の直列接続ができず各素子へのデータの一括書込みが困難な従来の2端子素子に比べ、今回開発した3端子素子では、書込み電流経路と読み出し電流経路を分けることで、2つの素子を直列接続し、1度に書込み可能。
    これにより、素子ごとに必要であった書込みスイッチのうち1つが省略可能となり、セルをコンパクト化できるとともに、CMOSトランジスタのみで構成した従来のCAMと同等となる5nsの高速な検索時間、9.4 mWの低消費電力も実現。

  2. 約1/2の回路面積を実現
    今回開発したCAM回路技術は、書込み電流と読出し電流の経路を分離したことで垂直磁壁素子を直列接続したことに加えて、書込み用スイッチ(トランジスタ)を共通化したことでトランジスタ数を2セルあたり、8個から3個に削減することが可能となり、CAM面積の約1/2の削減に成功。

NECは従来から、利便性と省エネルギーの両立を目指して、不揮発素子の開発を進めてきました。また、NECと東北大学は最先端プログラムの中で、スピントロニクス論理集積回路技術開発のため、大規模の集積回路を設計可能にするための技術も並行して開発を進め、スピントロニクス素子を含んだ回路図をシミュレーションする技術を既に開発済みです。

今後も、NECおよび東北大学は、スピントロニクス論理集積回路の早期実用化に向けて、研究開発を進めてまいります。

なお、NECと東北大学は今回の成果を、6月13日から17日まで京都で開催される半導体回路技術の国際学会「VLSI Circuit Symposium 2011」において、17日に発表します。
本成果の一部は、内閣府の最先端研究開発支援プログラム(題名:「省エネルギー・スピントロニクス論理集積回路の研究開発」(注4)、中心研究者:東北大学 大野英男教授)によって得られたものです。

以上

(注1)CAM(Content Addressable Memory)

一般的なメモリ(RAM)で行われるメモリ内アドレスごとのデータ検索に比べ、メモリと比較回路が一体となった高速なデータ検索回路。回路部品としてCAMを用いることでCPUを高速動作可能。

(注2)

負の電荷を帯びた粒子である電子が持つ、小さな磁石の性質

(注3)

小さな磁石による磁化が電流と垂直方向となるように回路の構造、材料を最適化した素子。昨年度のNEDOプロジェクト「スピントロニクス不揮発性機能技術」内で、NECが受託し世界に先駆けて開発。今回の素子は論理集積回路用に改良。

(注4)

最先端技術の中心研究者を選出し、その中心研究者を核にした研究開発によって、日本の国際競争力向上を目標とする国家プロジェクト事業。

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NEC 知的資産R&D企画本部 広報グループ
URL: 新しいウィンドウを開きます。http://www.nec.co.jp/contact/

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