[C&C for Human Potential / NEC Corporation]

報道関係各位                         平成6年11月7日
                               日本電気株式会社

世界最高速の スーパーコンピュータの 発売について


NECはこのたび、最大ベクトル演算性能が1テラフロップス(TFLOPS;1秒間 に1兆回の浮動小数点演算)と世界最高速のスーパーコンピュータの新シリーズを製品化 し、「スーパーコンピュータSX−4シリーズ」の名称で本日より世界同時に販売を開始 いたしました。

新シリーズは、CMOS、並列処理技術を採用することにより、高性能化と低価格化を 実現したスーパーコンピュータであり、最高性能の製品に加えて、高性能サーバ並みの価 格でギガフロップス(GFLOPS;1秒間に10億回の浮動小数点演算)レベルの性能 を実現した製品も合わせて提供するものであります。

「SX−4シリーズ」の主な特長は次の通りであります。

  1. 線幅0.35ミクロン(μm)、約400万トランジスタの超高速、高集積CMOS L SI技術や高速な4メガビットシンクロナスSRAMの採用などにより、1個当たりの性 能が2GFLOPSのCPU(中央演算処理装置)を512個並列に接続した最大構成で 、ベクトル演算性能が1TFLOPSと世界最高速を実現している。

  2. 1GFLOPSから1TFLOPSまでの1,000倍の性能レンジを有する「スケーラ ブル・パラレル・スーパーコンピュータ」であり、CPUが4個までのコンパクトモデル 、32個まで主記憶装置を共有したシングルノードモデル、16ノード512個までのマ ルチノードモデルの3種類のモデルグループを提供しているため、ユーザーの業務に合わ せた最適なモデルを選択でき、またシステムの拡張も容易。

  3. CMOSテクノロジの採用により現行のSX−3Rシリーズに比べて、価格性能比を最大 約10倍に向上させている。現行機に比べて、最大性能は約40倍に、最低価格は約1/ 8に低減しており、販売価格がレンタル月額で200万円からと高性能サーバ並でGFL OPSレベルの性能を有した製品も提供している。また空冷方式を全面的に採用している こと、消費電力、設置面積ともに最大約1/10に削減していることなど、設置性を大幅 に向上させている。

  4. 高性能化、並列化を実現するため、各ノード間を有機的に接続し、最大512個のCPU を1つのシステムとして利用することを可能とする統合運用管理・負荷分散機能の提供な ど、UNIX(注)System Vに準拠したオペレーティング システム「SUPER−UX」を強化、拡充している。SX−3,SX−3Rシリーズと 上位互換性を有しており、既存のアプリケーションソフトがそのまま利用できる。

またNECでは新シリーズ用ソフトウェアの品揃えを強化するため、
  1. ソフトウェアの高速化を支援するための体制強化

  2. 日米に加えて、欧州における流通ソフト移植センターの設置

  3. NECの営業要員によるSI販売

などにより、今後独立系ソフトハウス(ISV)への 支援体制を強化することにしております。

新シリーズの構成は次の通りであります。

  ┌────────┬─────────┬──────────┬─────────────┐
  │モデルグループ名│ コンパクトモデル│シングルノードモデル│  マルチノードモデル  |
  ├────────┼─────────┼──────────┼─────────────┤
  │CPU個数   │  1〜4個   │  4〜32個   │   16〜512個   │
  ├────────┼─────────┼──────────┼─────────────┤
  │最大ベクトル性能│1〜8GFLOPS│8〜64GFLOPS│32〜1024GFLOPS│
  ├────────┼─────────┼──────────┼─────────────┤
  │最大主記憶容量 │   2GB   │   8GB    │    128GB    │
  └────────┴─────────┴──────────┴─────────────┘
新シリーズの販売価格は、レンタル月額で200万円からとなっており、来年12月末 から出荷を開始する予定であります。NECでは今後3年間で海外を含めて250システ ムの販売を見込んでおります。

当社は、超高速の科学技術計算のニーズに対応して、昭和58年、世界で初めて1GF LOPSの壁を破った「SX−2」を発売し、スーパーコンピュータ市場に参入いたしま した。

平成元年には、20GFLOPSを超える当時世界最高速のスーパーコンピュータ「S X−3シリーズ」を、また平成4年には同製品を大幅に強化した「SX−3Rシリーズ」 を発売し、国産初のマルチプロセッサによる並列処理や、本格的なUNIXオペレーティ ングシステムSUPER−UXによる強力で使い易いシステムを提供いたしました。この 間、絶えずハードウェアの強化やソフトウェアの拡充を図るとともに、国内外の多くのシ ステム構築やシステム支援を通じて豊富なノウハウを蓄積してまいりました。

一方平成5年には、分散共有メモリ型の並列コンピュータ「Cenju−3」を製品化 し、並列処理技術の可能性も拡大してまいりました。

近年、スーパーコンピュータの利用は、流体計算、気象・環境予測、エネルギー開発、 分子設計、機械設計、LSI設計、建築物の構造設計など大学、研究機関から民間企業に 拡大してきております。

これら利用分野の拡大に伴い、市場においては超高速処理へのニーズに加えて、低価格 な製品に対するニーズも増大しております。

NECでは、「SX−2」から「Cenju−3」にいたる高速化技術、並列処理技術 を活用することに加えて、これまでの単体高速処理を特徴とするバイポーラ技術をベース としたスーパーコンピュータの設計思想を低コスト、総合的な処理能力の向上を特徴とす るCMOS、並列処理技術に転換することにより、これらの市場ニーズに応えたスケーラ ブルな新製品「SX−4シリーズ」を発売することにしたものであります。

なお、ソフトウェアの料金体系について、「SX−4シリーズ」からは、汎用コンピュ ータ「ACOSシリーズ」と同様、システム規模毎に使用料金を設定したシステムグルー プ別使用料金制度を採り入れるとともに、各種のソフトウェアサービスメニューを設定し 提供することにいたしました。


                                    以 上 

(注)UNIXはX/Openカンパニーリミテッドがライセン スしている米国ならびに他の国における登録商標。
(備考)販売価格には消費税は含まれておりません。                


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